大体大浪商が逆転に成功!36年ぶりの夏制覇へあと1勝!

 大体大浪商と大阪産大附との伝統校の一戦。大体大浪商の選手たちの潜在能力はこんなものではないと思うが、試合の流れを読んでの逆転劇は見事であった。

試合は大阪産大附が3回裏に押し出し四球、4回裏にバッテリーミスで2点を先制したが、5回表に大体大浪商が反撃。 二死一塁から武田幸一郎(3年)の中前安打で、二死一、二塁のチャンスから1番素川集(3年)の中前適時打で1点を返すと、さらに送球間の乱れで二死二、三塁となると、2番岩崎將(2年)の2点適時打で3対2とする。大阪産大附の2番手・播磨駿介(2年)は130キロ前半の速球で押していったが、大体大浪商打線がしっかりと速球に狙いを絞り、攻略に成功した。

 そして投げては大体大浪商の3番手・西田 光汰(2年)が好投。ステップ幅は狭いが、足を上げてから下ろすまで、ゆったりと間合いを取ってから一気に振り下ろすフォームで、ストレートのスピードは常時130キロ〜136キロと突出したスピードではないが、強く腕が振れて、威力があり、差し込まれる打球が多い。強打の大阪産大附打線を打ち取っていった。

 そして9回裏、二死一、三塁のピンチを招いたが、最後の打者を三邪飛に打ち取り、試合終了。大体大浪商が決勝進出を決めた。大体大浪商は先発した中村拓(2年)、2番手の熊谷公希(2年)、そして西田の2年生投手の活躍が光る。背番号1の北山 諒(3年)は一塁手として出場が多く、決勝戦も2年生投手中心の起用になるだろう。どの投手も130キロ前後の速球を投げ、キレのある変化球を投げる投手。来年以降も楽しみな存在だ。

 あとは3番〜5番の打線の奮起。彼らの潜在能力を考えれば、まだまだ物足りない。36年ぶりの夏の制覇へ決勝戦では走攻守すべてにおいて大爆発なるか。

(文=河嶋 宗一)

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