大阪桐蔭のクリーンアップが奮起!10四死球から得たチャンスを逃さず!

 夏の日差しが肌を刺すも、青空が気持ち良い舞洲ベースボールスタジアムで行われた第1試合は大阪桐蔭vs金光大阪。大阪夏の4連覇に向け戦う大阪桐蔭と、先日の近大泉州戦では強力打線を16奪三振で完封した末友 雄梧の好投が光った金光大阪の一戦には、バックネット裏が満員になるほど多くの野球ファンが詰めかけた。

 試合は、今春のセンバツ4強入りに大きく貢献した田中 誠也と、金光大阪の末友 雄梧の両先発で試合が始まった。初回の金光大阪の攻撃では、先頭の藤田 智也の死球から得たチャンスに4番・金馬 宏如の左前安打で1点を先制。

 しかし大阪桐蔭は初回から金光大阪先発の末友に襲いかかる。先頭の中山 遥斗が四球で出塁し、2番・永廣 知紀が中前安打で続き無死一、三塁のチャンスを作る。ここで3番・藤井 健平がライトフェンス直撃の2塁打で2点を奪い早々に逆転に成功。ここからさらに5番・原田 知希の適時2塁打と、牽制での悪送球でそれぞれ1点ずつ加え初回から4点を奪う強打ぶりを見せた。

 2回以降も大阪桐蔭は攻撃の手を緩めない。前回の近大泉州戦の投球とは打って変わってボール先攻の投球が続く末友は、序盤から四球を与えることでピンチを広げてしまう。9番・田中と1番・中山が四球で出塁し、3番・藤井、4番・吉澤 一翔、5番・原田の3者連続適時打で3点を追加。3回にも四球から出た走者から得点に繋がってしまう展開となった。

 しかし、ここで金光大阪が徐々に田中の球を捉え始める。7得点差をつけられた4回の攻撃では、二死から6番・木下 直哉がフルカウントから粘って四球を選び出塁する。ここから大阪桐蔭のエラーも絡み二死一、三塁の好機に8番・末友の内野安打で1点。続く9番・宇須 凌介の左前安打で1点を返し、なおも二死一、二塁とチャンスが続く。しかし、ここは田中がレフトフライに左飛に抑え追加点を許さなかった。

 初回から毎回得点の大阪桐蔭は、再び3者連続四死球から無死満塁のチャンスを迎える。ここで金光大阪の投手が末友から背番号11をつける川越 雄也に交替。安打は許さなかったものの押し出しの1点と犠飛で1点を与えてしまい、再び大阪桐蔭のリードが7点となる。

 ここから、川越の好投で、大阪桐蔭は追加点を得られなかったが、金光大阪も田中の前に安打は出るもののあと1本が出ない。そして7回の金光大阪の攻撃を三者凡退に抑え、7点の得点差がついたため7回コールドゲームが成立。

 安打数だけをみれば、大阪桐蔭は安打7本で10得点、金光大阪は8安打で3得点。大阪桐蔭は四死球から得たチャンスを見逃さず序盤から得点に繋げた点が勝因であろう。逆に金光大阪は安打こそ出たものの、あと1本が出なかったのが窺える試合結果となった。

(文=佐藤 友美)

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