これぞエース!梁川 匠の好投に応え、ワンチャンスをモノにした近大附が5回戦へ!

 真夏日の予報通り、朝から気温は上がり、日差しも厳しい7月25日の大阪。大阪市南港中央野球場では4回戦2試合が行われる。第1試合は、近大附と関西創価の対戦。ともに昨夏は4回戦敗退。まずはこの試合に勝利し、昨夏を超えたい。近大附は1回戦は桃山学院に10対0、2回戦は西成に20対2、そして3回戦は藤井寺工科に5対0と、快勝でここまで来た。投打がかみ合い勢いに乗っている。関西創価は1回戦は星翔に6対3、2回戦は箕面自由学園に5対1、3回戦は桜宮に6対3で勝利。しっかりと試合を作り勝ち切ってここまで来た。

 試合は序盤から投手戦に。近大附先発・梁川 匠は、4回まで許したヒットは1本のみ。テンポ良い投球で内野ゴロの山を築いていく。一方の関西創価先発・幸 大介もスムーズな立ち上がり。3回に近大附1番・保坂 大河のツーベースなどで一死二、三塁のピンチを背負うものの後続を打ち取り無失点。互いに四死球なしとコントロールもよくされており、試合は早い展開で進んでいく。

 5回表、遂に試合が動く。近大附は一死から8番・吉野 友章がこの試合両チーム通じて初めての四球を選ぶ。9番・梁川 匠がキッチリと送りバントを決め、二死二塁。ここで打順は、前の打席でツーベースを放っている保坂。保坂はレフトのグラブの先をかすめていくツーベースを放ち、吉野がホームへ生還。近大附が先制に成功する。

 7回裏、今度は関西創価がチャンスを作る。この回先頭の2番・中村 健一が四球を選び、3番・高 正則が送り、一死二塁。近大附の先制点と同じような形を作る。だが、近大附・梁川に後続を打ち取られ、得点ならず。チャンスを逃してしまう。8回裏にもエラーで出したランナーを二塁に置き代打勝負に出るが、スリーボールからの3連続ストライクで見逃しの三振。関西創価の前に梁川が大きく立ちはだかる。

 結局、スコアはこのまま動かず。関西創価は先発の幸を含め、合計5人の投手を投入。いずれも好投を見せるなどチームの練度、完成度の高さを見せたが、近大附のエース・梁川の壁は破れなかった。梁川は打たれたヒットは1本。与えた四球は1つのみ。背番号1がこれぞエースという投球を見せ、ワンチャンスをモノにした近大附が接戦を制し5回戦進出を決めた。

(文=青木 有実子)

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