レッドソックスの上原浩治(左)と田澤純一(右)【写真:田口有史】

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前半戦で好パフォーマンス見せた日本人コンビが逆転優勝へのキーマン

 レッドソックス上原浩治投手と田澤純一投手のブルペンコンビが、前半戦のパフォーマンスから地元メディアに「絶対確実」と絶賛されている。地元紙「プロビデンス・ジャーナル」が報じている。

 レッドソックスはオフに大型補強を敢行し、米メディアからは2013年シーズン以来となるワールドシリーズ優勝候補にも推されたが、前半戦は借金5のア・リーグ東地区最下位で折り返すことになった。

 記事では、低迷の理由として第一に先発ローテーションの不振を挙げている。さらに、ディフェンス面については「ボストンのザルのような守備」と酷評。本来は内野手ながら左翼を守るハンリー・ラミレスは「メジャー全野手で最低」、パブロ・サンドバル内野手も「守備的にはより大きな失望」として、補強の目玉だった新加入コンビがチームの足を引っ張っていると指摘。

 後半戦巻き返しの鍵として、長打力で持ち味を発揮しているラミレスとサンドバルの守備向上と、ダスティン・ペドロイア内野手の「ゴールド・グラブ級」の鉄壁のディフェンスに期待している。

レ軍はブルペン補強に動くも、「ウエハラとタザワに対する疑念は存在しない」

 ただ、困難なチーム状況でも、レッドソックスには確かな存在がある。特集では「今季開幕前からの予想通り、最も頼りになるピッチャーは健在だ。後半戦のコウジ・ウエハラとジュンイチ・タザワに対する疑念は存在しない。ボストンの試合終盤の右腕コンビは銀行預金のように絶対確実な存在だ」と2人の日本人右腕を絶賛している。

 セットアッパーの田澤は39試合に登板し、1勝3敗14ホールド、防御率2.58と好調を維持。一方、クローザーの上原も2勝3敗22セーブ、防御率2.45で3年連続20セーブを記録し、ここ10試合連続無失点と抜群の安定感を見せている。

 その一方で、記事では、日本人コンビ以外のブルペンには不安要素が存在するとして「ジョン・ファレルが終盤に信頼するトミー・レインとアレクシー・オガンドは失速の兆候を見せている」と分析。後半戦に優勝争いに参戦するため「ソックスにはブルペンで重要な補強が必要だ」と、上原、田澤のコンビをサポートできるタレントを獲得する必要があると訴えている。

 ワールドシリーズ制覇を果たした2年前のように、2人の日本人リリーバーがプレーオフで躍動する姿は見られるだろうか。