千葉商vs柏南
快晴だった空に、やや雲が出てきた正午前。千葉県野球場の第2試合、千葉商と柏南の対戦が始まった。千葉商は1回戦から登場。佐倉を5対1で下し、2回戦は茂原北陵を8対2と、勝ち上がってきた。8度目の甲子園出場を狙う。春ベスト8の柏南は今大会2回戦から登場。東金商を5対3で下している。
同球場で行われた第1試合とは打って変わって静かな立ち上がり。両校ともスコアボードにゼロを並べていく。千葉商先発・長嶋 大樹はきっちりとコントロールされた球をテンポよく投げ込んでいく。そのペースにはまったか、柏南の各バッターは早いカウントから打ちにいき、次々と打ち取られていく。また、柏南先発・松野 将大も初回、4回、5回、6回と先頭打者を四球で出すものの、後続を打ち取りゼロを重ねていく。
得点の気配すら感じられなかったゲームだが、7回表、遂に動く。千葉商は一死から6番・長嶋、7番・佐藤 奨真がこの試合両チーム初めての連打で一死二、三塁のチャンスを作り出す。ここで打席に入るのは、8番・大内 将哉。ベンチからの「ここで打ったらカッコいいぞ！」の声に応え、ライト線を破るタイムリーツーベースを放ち、塁上で決めのガッツポーズ。球場内の視線を一身に浴びる。千葉商は8回にも4番・石井 翔真のタイムリーで重い1点を追加。2対0とリードを広げる。
柏南は7回8回とチャンスを作るが生かしきれず、省エネでスイスイと投げ進む長嶋に最後まで抑え込まれた。結局、2対0で千葉商が勝利。春ベスト8の柏南はここで姿を消し、千葉商がエースの完封劇と、「決め所」で決めることができた打のヒーローの決定力で4回戦進出を決めた。
（文＝青木 有実子）
関連記事・第97回全国高等学校野球選手権大会特設ページ・あの学校の取り組みは？！千葉県の野球部訪問を一挙紹介！・夏よりも熱い！全国の野球部に迫った人気企画 「僕らの熱い夏2015」
