都立総合工科vs都立翔陽
日差しが強く、風も強くなってきた上柚木公園球場。センター方向からの風が強く、砂埃がバックネット裏のスタンドまで届くほどの風の中で試合は始まった。
上柚木公園球場での第2試合は、都立総合工科対都立翔陽の一戦。両校ともにこの試合が初戦であり、練習から少し緊張した雰囲気が漂っていた。
試合は初回から都立総合工科の猛攻は始まる。2番・田中 悠斗君、3番・古川 亘平君が二者連続四球で出塁すると、4番・海野 和基君の左安打で一死満塁のチャンスを作る。5番・金井 香平君は凡退するも、続く6番・水口 南海君が打った打球は左中間を深々と破る適時二塁打となり、都立総合工科が一挙3点を先制する。さらに、7番・新井 俊樹君も適時安打を放ち、さらに1点追加。初回から4対0と都立総合工科が4点のリードを奪った。
反撃したい都立翔陽も、続く2回表、4番・田中 佑君が作ったチャンスで6番・手塚 大樹君がスクイズを決め、1点を返す。
強風の中で行われた試合のため、砂埃が選手を襲い、何度も試合が中断された。そのため、5回終了時には、砂埃の対応として球場に水がまかれた。
この中断が吉と出るか。続く6回表の都立翔陽は粘りの攻撃を見せる。二死から2番高嶋 大樹君がセフティーバントを決め、出塁。敵失も絡み、二死一、二塁のチャンスを作る。しかし痛恨の牽制死で攻撃が終了。得点には至らなかったが「勝ちたい」という思いがひしひしと伝わって来るプレーだった。
一方、ピンチを凌いだ都立総合工科はその裏、7番・新井 俊樹君の適時打、途中出場の8番・鈴木 竜太君のスクイズで2点を追加。6対1とリードを広げる。
コールドがちらつき始めた7回表。何としても得点したい都立翔陽のスタンドからは大きな声援が飛ぶ。中堅手田中 佑君が足を攣りながらも懸命な走塁をみせ、会場から拍手が巻き起こる一面もあった。
しかし自力で勝る都立総合工科は攻撃の手を緩めない。7回裏、この回先頭中澤 慶太君が左二塁打でチャンスメイクをすると、2番・田中 悠斗君の中前安打で続き迎えるクリーンナップの3番・古川 亘平君。中沢の盗塁で二三塁とすると古川君はしっかりと犠飛をあげ、一点を追加。最後は4番・海野 和基君が三塁線を破る痛烈な適時打で試合に終止符を打った。7回コールド。終始試合を優位に進めた都立総合工科が3回戦へ駒をすすめた。
一方、負けた都立翔陽であるが、都立総合工科には毎回走者を三塁まで進められながらも、何度も粘りの守備を見せた。そんな選手たちには、最後までスタンド、ベンチから声が切れることなく掛けられていた。
勝った都立総合工科は、16日に都立深沢と戦うこととなる。
（文＝高校野球ドットコム編集部）
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