仕事も遊びも忙しいアラサー世代に「セックスレス」が増えています。「恋人・夫婦仲相談所」所長の二松まゆみさんの元に寄せられたセックスレスのお悩みを例に、なぜ“しなくなったのか”その理由を探る短期連載の最終回です。

前回は産前産後に陥りやすいセックスレスについて、セックスしたくなくなる男性側の意見をお伝えしました。女性側の「したくない理由」、これもまたママの数だけあるのでおさらいしておきます。

産後にセックスしたくない理由

産後のホルモンバランスの乱れで性欲が大減退。マタニティブルーや産後鬱の症状が現れる人もいます。プロラクチンというホルモンが増えることにより母性本能が高まり、旦那さんよりベビーちゃんLOVE状態に。膣が濡れにくくなり、挿入により痛みを感じることもあります。会陰切開をした人は抜糸のあとの痛みが気になります。「傷がまた裂けるんじゃないか?」と。

もはや「したくはないわ、痛いわ、睡眠不足で眠いわ」でセックスは拷問に近いものになります。しかし、エッチ解禁を心待ちにしているタイプの夫ですと、そろそろ再開しようと迫ってきますのでつい「いやだ!」と怖い顔で断ってしまうことに。こうなってしまうとアウトです。

産後、誘ったときにピシャリと断られたことが原因でその後まったく誘わなくなったという男性も少なくありません。したくない女性の気持ちはよくわかりますが、産後セックスレス回避の鍵を持つのは女性側です。

必読! 産後セックスレス回避の6つのポイント

将来セックスレスで悩まないために、この時期にできることをしておきましょう。その回避方法をまとめてみました。

1. ママさんオーラ全開にせず、身ぎれいにし、せめて赤ちゃんが寝ている時は「女性」を意識する
―どこでも授乳、動きやすい服、おばちゃん下着、お洒落っ気なしのメイクは控えるよう。

2. 日常のスキンシップを怠らない
―赤ちゃんを抱っこしていると幸せな気分になります。それで満足してしまい夫がおざなりに。時に夫の肌に触れることを忘れないよう。

3. 「いってらっしゃい」「おかえり」「おやすみ」のキスは軽くでもいいので継続する
―“キスレス”はセックスレスの序章です

4. 痛みを感じる時はローションやゼリーを使用する
―恥ずかしがっている場合ではありません。むしろ夫に塗ってもらって「萌え」を増長するくらいにしましょう。

5. 母乳が出るのが嫌な場合はタオルでおさえる
―これも女性側がセックスをいやがる原因ですが、ここは目をつぶるのがベターです。

6. 挿入に痛みをともなう場合は、バーター案を編み出す
―手にローションを塗るor男性用ホール「TENGA」などを使用して射精を促します。「おうちエステ」ならぬ「おうち風俗」は新鮮です。

並べて見ると、女性だけが気を遣わないといけないのか? と不公平感が漂います。はい。女性の方が大人で寛大ですので、旦那さんを手のひらの上で遊ばせてあげるくらいの気概が必要です。そのかわり、育児を率先して手伝ってもらったり、自分のことは自分でするよう伝えることも忘れずに。とにかく、2人の間にセクシーな雰囲気が絶えてしまうのを防ぐという心がけを。

「女性の方が一枚上手」という精神でこの時期を過ごすことで、10年後20年後の性的幸福感に差が出てきます。

(二松まゆみ)