XFN-ASIAによると、中央アフリカにあるチャド共和国のイドリス・デビー大統領は26日、国営ラジオ放送で演説し、米石油大手シェブロンテキサコとマレーシアの国営石油会社ペトロナスに対し、納税義務を怠ったことを理由に、27日付で代表者の国外退去とオフィスの閉鎖を命じた。国営ラジオが伝えた。同2社と石油世界最大手の米エクソンモービルは合同でコンソーシアムを結成し、同国での石油生産事業に取り組んでいた。

  今回の退去により、エクソンとチャド政府が開発事業を進める見通し。同大統領は今後も同2社との協議を継続する意向だ。

  デビー大統領は23日、同政府に対する石油収入の割り当てを増やすため、1988年に締結された同コンソーシアムとの契約について、再交渉を行なうよう指示。業界筋によると、チャド・ハイドロカーボン・カンパニーをコンソーシアムに参加させる計画という。26日には契約にかかわった担当相3人を罷免。後任は指名されておらず、詳細は発表されていない。

  チャドでは、2003年から南部のドバ盆地で石油が生産されている。同国の2004年の生産量は日量20万バレル未満だが、生産開始以来、GDP(国内総生産)は40%跳ね上がっている。【了】