XFN-ASIAによると、米インターネット競売大手イーベイは19日、2006年度第2四半期(4―6月)決算を発表し、最終利益が前年同期比14%減少し、2億5000万ドル(約290億円)、1株当たり0.17ドルになったことを明らかにした。同社は、当期からストックオプション(自社株購入権)費用を計上するなどの新会計基準を採用している。ストックオプション費用を除いた旧会計基準の下では、1株あたりの最終利益は0.24ドルとなり、市場予想通りとなった。売り上げは前年同期比30%増の14億1000万ドル(約1650億円)と市場予想とほぼ同水準だった。

  また、同社は、今後2年間で、20億ドル(約2340億円)を上限とする自社株買い入れ、消却する方針も明らかにした。自社株購入は初めて。ただ、同規模は、この1年半の株価下落で受けた株主の損失額400億ドル(約4兆6700億円)に比べると見劣りする。イーベイの株価は2004年末に比べ55%程度下落している。また、オンライン出店の手数料について、平均6%の値上げを明らかにした。値上げは8月22日から実施し、最高54万1000店の利用料金に影響が出る見込みという。競売の手数料については現行のまま。

  イーベイの株価は19日のナスダック市場で前日比2.5%安の25.93ドルで引けたが、通常時間帯終了後に決算が発表されたため、大引け後の時間外取引では、上げに転じ、同4.3%高の27.05ドルへと急反発した。市場の予想通りの決算内容となったほか、自社株買いと出店手数料の値上げも材料視されたようだ。【了】

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