新代表に選出された直後、就任記者会見に臨んだ民主党の前原代表（撮影：吉川忠行）

写真拡大

民主党の新代表に選ばれた前原誠司氏は17日、代表選が行われた両院議員総会後の就任記者会見で、「党を立て直すことで民主主義を機能させ、よりよい政策競争を日本に根付かせ、国民生活の向上、安定につながるように努力したい」と“解党的出直し”への決意を表明した。

　代表選で「闘う政党」を掲げてきた前原氏は、党内の議論のスピードアップと、役員や候補者などの人事で積極的に能力主義を導入する方針を強調。「バランスではなく、適材適所」としながら、参議院議員も安全保障や教育などの政策面で登用しうると示唆した。

　自身が積極的な憲法改正については「９条の２項（戦力不保持）は削除して、自衛権を明記するのが持論」と語り、「民主党としての『国のあり方』をしっかりと議論を積み重ねて、『憲法改正が必要としている党』としてまとめる」と従来の姿勢を貫く意向を示した。

　小泉純一郎政権については「大きな政府、無駄が多い政府、既得権益についてはメスを入れていない政府。本当に必要なところに税金が回っていない政治」と批判し、「人間が亡くなるときに幸せな環境で死ねることが幸福な社会だと思う。公共事業から（社会保障など）人への投資を重点的にする」と無駄のない効率的な政府とセーフティーネットの両立を訴え、自民党との違いを強調した。

　また、日本経団連からの企業献金についても「自民党を支持し、民主党に偏った評価をされながら、少しの献金をもらうのは断るべき」と強い姿勢で再検討する考えを示した。【了】

■関連記事
前原新代表「全身全霊でやる」
小沢氏「一致協力して頑張る」
【続報】前原氏、民主の新代表に
【速報】民主新代表に前原誠司氏