フィギュアスケート新名言:「第九を演じるには5分は必要。だから、最初止まってるしかないですよね」(町田樹)
まっちー大本番で痛恨のクシャミの予感!

僕は昨晩、頭がクラクラするような哲学の奔流に飲み込まれました。これが競技会であったなら演技続行は不可能だと思われるほどのクラクラを巻き起こしてくれた氷上の哲人、それはもちろん町田樹さん。もはや僕の感性では町田さんの世界観についていけな…ではなく、想像すら及ばないようです。

みなさんは、哲人の今季のフリー演技、ご覧になりましたでしょうか。フィギュアスケートのフリー演技は、基本が4分30秒で誤差の±10秒を含め、最大で4分40秒までの演技時間となっています。しかし、今季の哲人は演技冒頭で20秒ほど静止し、都合5分ほどの演技を披露しているのです。

僕はこの静止を、今季から導入された「名前をコールしてから30秒以内にスタート位置につく」という新ルールへの対策だと思っていました。演技冒頭に静止時間を作ることで、昨年より30秒短くなった「心の準備の時間」を確保するのが狙いだと思ったからです。

しかし、哲人はそんなくだらん打算で止まっていたわけではなかった。

町田さんは16日深夜に放映された「Get sports」に登場されました。別に生出演でもなく、特集というほどの特集でもありません。3分くらいの短いVTRで、次戦に向けた軽めの予告でもしようかという程度のヤツです。しかし、その3分で、哲人はトンデモないことを言い残して帰っていったのです。「私は何故止まっているのか」その理由について。

ということで、「止まってたんじゃなく動けなかったんだ」という逆向きの哲人ベクトルについて、16日のテレビ朝日「Get sports」からチェックしていきましょう。

◆なお、「Get sports」では哲人特集は3分ほどで足りると判断した模様!

まずは問題の町田さんのフリー演技について。今季の町田さんはベートベンの交響曲第九番、いわゆる「第九」を演じています。「まっちーがダイク」という響きだけだと、ステテコ・腹巻・ハチマキ・地下足袋で釘でも打ってるとちょっと似合いそうだなと思ったりもしますが、もちろんベートーベンのほうです。大工ではなくオホーツクです。

↓哲人は演技冒頭で第九を鳴らしながら約20秒間静止する!


20秒ほど時を止める!

これなら準備30秒+静止20秒で十分に心が整うはず!

↓ちなみに羽生結弦氏もSPの演技で15秒ほどの静止状態を導入!


流行ってるのかなコレ!

ずーっと止まってるヤツ!

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音楽だけ流して動かない。これは演出としてときおり見られたものではあり、若き日の高橋大輔さんなども冒頭で10秒ほど静止する「オペラ座の怪人」を演じていたりもしました。それでも今季は、例の新ルールが影響しているのか、この演出を採用する選手が多いのかなと思います。先日のロシア杯でもマックス・アーロン選手はフリー演技冒頭で、うつむいたまま音楽に入っているセリフを聞く、という演出をしていましたし。

演出だけなら10秒も止まれば十分に放送事故なところを約20秒止まってくる。このあたりは、やはり準備時間が30秒短くなったところを考慮してなのだろう、それしかないと思っていたのです。僕がコーチなら、振付師に「ナイスアイディアだね!」と親指を立てる感じの、華麗な新ルール対策だと思っていたのです。

しかし、実はそうではなかった。哲人の頭にはゴミのカケラほども、そんな打算はなかった。コーチや振付師にはあるかもしれないけれど、哲人にはなかった。哲人は「Get sports」の取材に力強く答えます。何故、私が20秒ほども静止するのか、そのワケを…。

↓止まりたくて止まっているんじゃなくて、止まるしかないです……よね?
哲人:「音楽の編集、振り付け、衣装、すべてにおいて妥協せずに作った作品が第九って感じです」

ナレーション:「そのこだわりのひとつが演技冒頭のこのシーン」

ナレーション:「本来なら音楽が鳴り出すと同時に滑り出すところなのだが」

(字幕で時間をカウント。20秒静止)

ナレーション:「何と20秒弱、静止したまま!」

哲人:「ベートベンの第九ってのは1時間を超える大作なので」

哲人:「正直、4分半では足りないっていう結論に至って」

哲人:「まぁ、5分は必要だろうということで」

哲人:「だから、最初止まってるしかないですよね」


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ジャジャジャジャーンと打ち鳴らされる頭の中の銅鑼。「え!?ソッチ方向なの!?」という叫び。新ルールへの対応策でもなく、演出上のつかみの問題でもなく、「ベートーベンの第九は5分は必要ですよね?」という妥協のない決め打ち。「必要ですよね?」という哲人の瞳は、ただ真実だけを見つめていました。「カップラーメンには3分必要ですよね」とでも言わんばかりの、絶対にそれ以外の回答を許さない強い光を宿して。

「そんなこと言うたら、オペラ座の怪人とか丸一日必要じゃね?」「まぁ、だから村上佳菜子ちゃんは二日にわけてるんだろうけど」「作曲者本人に聞いたら、全員20分とか30分とか必要って答えるだろうし…」などのフワッとした疑問もなくはありません。なくはありませんが、哲人が必要だと言うのだから、必要なのです。「音楽を5分鳴らすこと」が。

「5分鳴らす」という大正義から逆算して、「じゃあ僕は冒頭で20秒ほど止まるしかないですね」という考えに至ったという真実。もし哲人がクィーンの「ボヘミアンラプソディ」を選択したら、2分ほど止まっているしかないのでしょうか。ショートプログラムに第九を採用していたら、3分ほど止まることになったのでしょうか。

あるいは「こりゃどうやっても1時間より短くならんな」と思ったら、55分ほど止まっていたりするのでしょうか。画面テロップに「町田樹注目のフリー LIVE」と表示されているのに、ずっと静止していたら、中継局に電話して「国際映像が止まってますよ」と指摘してしまいそうですね。

ちなみに、哲人は昨年の全日本選手権フリーの日、釜石市の中学生が震災にも負けずに第九を歌う姿を見て、この曲目を最高の町田樹を作り上げるパートナーに指名したのだとか。なるほど、自分が受けた感動を他人にも伝えていこうとするなら、この時間じゃ足りないという思いもわいてくるのかもしれません。

どうでもいい映画なら、「これ空から女の子が降ってきて、何やかんやで天空の城に行き、バルスって言ってすべてを滅ぼします」くらい略することもできますが、大切な想いを乗せた作品ならカットする時間は1秒たりともないですからね。逆に、5分に縮めていただいてしまい、申し訳なかった。断腸の想いで50分以上もカットしてくれたこと、ソッチ方向で哲人の英断に感謝ですね…!

↓哲人はあの時間、地獄のような恐怖に震えながら耐えているんだからな!感謝せよ!
<Japan’s Machida out of the shadows>

Interesting enough, the skater stands still for 15 seconds at the beginning of the program after the music starts, and admits that this act along requires a lot of stamina.

“I tell myself that everything is going to be okay in the 15 seconds,” Machida said. “I don’t like the time. It feels like hell just waiting there. It might look easy, but it isn’t. Just waiting for your music to start is kind a scary thing and it is challenging.”

http://www.goldenskate.com/2014/11/tatsuki-machida/

哲人:「冒頭の静止、あの時間は好きではありません」
哲人:「待っている間は地獄のようです」
哲人:「簡単そうに見えるでしょうが、違います」
哲人:「震えるくらい怖く、チャレンジングなことなのです」

ありがとう哲人!地獄に耐えてくれて!

あれこそまさに「針のムシロ」ってヤツなんですね!

僕も感謝を胸に、哲人がどれだけ止まっていても、チャンネルを変えずにじっと待ちます!

絶対に「じゃ、やめれb…」などとは言いません!

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ですので、本番でクシャミして一歩動いちゃってもノーカンでお願いします!