ハロッズよりもう少しお手頃で、ファッションに敏感な若者に人気の英デパート、ハーヴェイ・ニコルズ(HN)。「それあるある、やだよね〜」という、普段出会うけれど気まずい状況をうまくCMにすることで知られます。英語でキッとにらみつけられることを"If looks could kill..."(目つきで人が殺せるならば)と言いますが、それにかけてか、にらんで本当に人を殺しかねないクリスマスCMができました。


それはよくある、誰もがはまってしまうホリデーシーズンのワナ--何週間または何か月もかけて、メインイベントのクリスマスパーティーのために人目を引きつける(でもTPOにかなった)勝負ドレスを探し、さらに何(十)時間もネットやお店で時間を費やして、 パーフェクトなアクセサリーと靴を見つける努力は、この時期独特なものです。<ドレスかぶりの怨念怖し!> そしていよいよパーティの日、「フッ、完璧ね...」と思って出かけると、違う女性が同じドレスを着ている!というのは悲劇。しかも同じ色!ならダブルに悲劇。さらにたいてい、向こうの方が似合っているという状況の残酷さ(友達は反対のことを言ってなぐさめるけれど)。

そんな時にはどうするか?にらみ付けることくらいしか出来ませんが、このCMの中では、にらむ行為は文字通り致命的。同じドレスを着る女性を見つけてしまう赤毛の女性ですが、敵はにらんでレーザー光線を目から射ってきます。

こちらも負けずに抗戦し、やがてそれはパーティー会場をも破壊していくレーザー合戦に発展。レーザー・アイを持つ助っ人チワワや十字砲火の犠牲者まで出ますが、まわりは何も気付かない様子!? さすがに、一人が倒れてガラス張りのオフィスを割るとみんな振り向きますが...。

敵を倒して誇らしげにオードブルに手を伸ばす勝者... しかしそこには新たな妨害が。オチは、ビデオでご確認ください。このCMは、ロンドンを本拠にする広告代理店アダム&イヴ(Adam & Eve DDB)が製作し昨日リリースしたもの。去年同社が担当した、ハーヴェイ・ニコルズのCM「(パーティーの後)恥の朝帰り」(Walk of Shame) が10万回以上SNSでシェアされたことからして、このCMもこれから同様に広まることでしょう。

学ぶべきポイントは...死者が出かねない「ドレスがかぶる大惨事」を防ぎたかったら、ハーヴェイ・ニコルズに行くこと!でも、パーティー仲間もハーヴェイ・ニコルズに行ってお買い物をしたらどうするんでしょうね。