名古屋対広島の感想をなぜ書かないのかと(別に言われてないけどw)いうところですが、素晴らしいレビューはすでにサンフレッチェ広島携帯サイトに中野和也さんが上げているし、僕が今さら書くことなんてない。

 ってことで浦和対ガンバ、衝撃の夢スコアゲームについて。川崎の試合を追うのと同様、広島に還元するための観戦。

 BS1で名古屋戦を見ながらTLで途中経過を知り、あまりにあんまりなスコアなのでぜひ確認しようと思って今季ほとんど初めてぐらい浦和の試合を90分見た。で、思ったのはまずガンバの浦和対策がバッチリハマったというところ。スタッツはこの辺で確認してください。

 http://www.tbs.co.jp/supers/game/20120922_13454.html
 
 また、このブログより100倍素晴らしい分析がGoal.com日本版編集長清水英斗さんの手で上がっているので、未読の方はこちらも。
 
 http://www.goal.com/jp/match/76866/%E6%B5%A6%E5%92%8C%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%BA-vs-%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%90%E5%A4%A7%E9%98%AA/report

 ガンバ側から見た勝因は、こんな感じだろうか。

■1)浦和の2シャドーを完全に殺した
■2)「偽の4バック」に釣られず中を固めた
■3)レアンドロ加入で「攻めきる」ことができた
■4)家長加入でタメができた
■5)それらによってポゼッションが改善された



 浦和は、広島を去年まで率いていたミハイロ・ペトロヴィッチが指揮を取っており、やり方は守備時に5−4−1、攻撃時に4−5−1から4−2−4に近い形で陣形が広がる。阿部勇樹が森崎和幸の役割を果たし、左から槙野智章―阿部勇樹―永田充―坪井慶介といった並びになる。

 が、ここで重要なのはこれは「偽の4バック」であるということ。何が「偽」かというと、槙野にせよ坪井にせよサイドバックではない。あくまで彼らはセンターバックであり、「意外なタイミングで上がる」ことで効果を発揮する。最初から上がるとわかっている状況だと、対策も取れる。

 ガンバが取ってきた浦和対策としては、まずどこでもやるであろうシャドー潰し。バイタルエリアを空けないこと、柏木陽介とマルシオ・リシャルデスを絶対にフリーにさせないこと。シャドーのどちらかにボールが収まることで浦和の攻撃にスイッチが入る、これも広島と同じ。
 
 阿部勇樹と鈴木啓太、永田充からシャドーへのパスコースにレアンドロのプレスバック、阿部浩之と二川孝広、さらに遠藤保仁も要所で上がってきてフォアチェックをし、柏木とリシャルデスへは常に明神智和、岩下敬輔、今野泰幸らDFラインとボランチがトライアングルを作り、受け渡しながらマークする。ここまでは多分どのチームもやる。
 
 浦和はボランチの位置で数的不利が生じるので、槙野が中に絞って受けて展開しようとするけどうまくいかず、またボールがシャドーに収まらないうえ奪ってからのガンバのポゼッションが家長昭博の加入によって強化されたことで、守備の時間が増えた。