“ホット”なPSY、ビルボード“Hot 100”のトップを狙う

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もうこれ以上熱くなれないほど、韓国を超えて世界的に巻き起こっている「江南スタイル」ブームはとどまるところを知らない。先週末の時点でYouTube公式サイトのミュージックビデオ再生回数が6千万回を超え、世界中のユーザーが投稿した各種のパロディ動画、アメリカ等で様々なニュースやバラエティー番組に紹介された映像も大きな反響を得て、まさにネット上を熱くしている。世界各地の「江南スタイル」マニアが演出している“フラッシュモブ(複数の人々が一斉に同じ行動をとること)”も、PSYの人気が絶好調に達していることを示している。

既に、米iTunesミュージックビデオチャート1位になっており、世界各国のiTunesチャートでもランキングが上がるなど、音楽配信においても大ヒットの兆しが徐々に見え始めている。特に、9月1日付けのビルボード誌“Social 50”ではチャート9位にランクされ、最大のポップ音楽市場であるアメリカでも、PSYが現存のポップスターに負けないほどの関心を集めていることを証明している。数日前最初のアメリカツアーを成功させた2NE1が一番先に“ビルボードHot 100”のトップ10入りをするだろうと予測していた。しかし、予期していなかった今のPSYの成功を見ると、2NE1は、同じ所属事務所の先輩にその座を譲ることになるかもしれない。なぜなら、「江南スタイル」は歌やダンスで16年前に世界的にブームを巻き起こした“マカレナ”の人気に次ぐ“第2のマカレナ”になる可能性が高いためだ。

1996年当時、スペイン出身の60代の男性デュオであるロス・デル・リオ(Los Del Rio)がいきなりスターになるとは、誰も予想していなかった。今のようにインターネットやソーシャルネットワークが発展している時期でもなく、もっぱらオフラインを通じてダンスと楽曲が急速に広まり、世界的なヒット曲になったのだ。何より、アメリカでは野球場のように人々がたくさん集まる所で皆で楽しみやすい簡単なダンス動作や中毒性の強いサビが大きく影響し、同年8月から11月初旬まで14週間も「ビルボードHot 100」でトップの座を守った。

特定のファンのみが好むダンスや歌ではなく、人種や年齢を超えてみんなが楽しめるという点が「マカレナ」と「江南スタイル」の一番大きい共通点だ。アイドル歌手しか存在していなかったK-POPがもう一つの領域で世界的な成功の可能性を示しているが、「江南スタイル」が曲にどのような変化を与えるかによってブームを超え、世界各国の音楽チャートをも独占する“第2のマカレナ”になる可能性もある。

まずは、本格的なアメリカ市場の攻略を念頭に置くのであれば、「江南スタイル」のラップ部分を英語に変える必要がある。英語と韓国語になっているサビは、すでにこの曲が好きな音楽ファンに耳慣れているので、ラップの歌詞においてどのような変化を与えるかが注目される。スペイン語だけになっている「マカレナ」の原曲も、ダンスやオフライン上の人気に比べて実際のチャートではあまり反応を得られなかった。そのため、アメリカのアルバム会社では、女性ミュージシャンが英語でナレーションするパートを入れた「Bayside Boys Remix」バージョンで勝負をかけ、1996年最長期間シングルチャート1位を記録することができた。

9月にもう一度アメリカに向かうPSYも、現存する最高のシンガーソングライターでプロデューサーであるため、おそらく最高の戦略を持って、すでに可視化されたアメリカ市場への進出の機会を逃さないだろう。すでに有名なポップスターやマネージメント事務所からラブコールが殺到しているだけに、PSYがビルボードHot 100チャートで韓国歌手としては最初の記録を打ち立てたというコラムが早いうちに掲載できることを期待したい。