映画『苦役列車』での前田敦子
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 23日、赤坂サカスにて、映画『苦役列車』トーク&ライブイベントが開催され、メガホンを取った山下敦弘監督が、ヒロインに抜てきしたAKB48の前田敦子の印象について、「突然道に飛び出してきた危ない子猫のよう」と語った。

 映画で主演の森山未來演じる北町貫多の日雇い労働の先輩役を務め、挿入歌も歌ったマキタスポーツと共にイベントを行った山下監督。オファーの段階では「正直、出てくれるとは思わなかった」と振り返る前田について、「突然道に飛び出してきた危ない子猫のようで、まるでこちらが悪いかのようににらみ返す感じがあった。現場では、目が合ってドキッとすることもあれば、しゃべると普通の女の子に感じたり、ある種のアンバランスさがありました」と素顔を明かした。

 そんな前田について、共演したマキタスポーツも「存在感が異様だった。等身大の女性とは少し違った雰囲気を持っていました。あどけなさもあるし、不思議さもあって、勝手気ままな雰囲気を持っている」と山下監督に同調。さらに山下監督は「AKB48の中心メンバーですごく忙しい中、スケジュールを縫うように出演してくれました。AKB48と撮影現場を分刻みで動きながら、すばらしい演技をしてくれました」と前田の演技を絶賛した。

 『苦役列車』は、第144回芥川賞を受賞した西村賢太の同名小説を、西村本人ともいえる主人公・北町貫多役に森山未來を起用して映画化した作品。山下監督が「現場に1時間近く遅刻してきた時があって、その時は朝まで飲んでいたらしく、顔がパンパンで髪の毛もワックスじゃない油っけがあって、役柄そのままでした」と振り返る森山の演技にも注目。(編集部・島村幸恵)

映画『苦役列車』は全国公開中