このところのつまらない投球を見ていると、斎藤佑樹を追いかけるのは、もうやめようかなと思っていた。しかし、昨日はまるで35歳の投手のような手練れの投球をした。

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今季2度目の野村祐輔との投げ合い。やはり斎藤は、特別の試合になると投球が変化するようだ。
前回まで中5日の登板が続き、疲労困憊の気味があった。前回は、140km/h超の速球がほとんどなかったのが、143km/h前後の速球が出た。結局、MAXの球速ではなく、速球とチェンジアップや変化球との球速差が出ることで、斎藤の投球がぐっと幅が出るのだ。

また、斎藤はこの試合では打たせて取ることを常に考えていた。カウントを有利にして、例の「打てそうで打てない」球をきわどいコースに投げる。

8回を投げて三振0、四球1は、コントロールが素晴らしかったということだ。
野村も球速はさして変わらないが、今回は内角を大胆に攻めた。野村の方が「剛」の印象。しかし、四球も多かった。

両チームの打線の差もあった。3回には糸井が9球も粘るなど、喰らいつく気持ちでは日ハムの方が上。

斎藤は例によって外国人打者を苦手にしてニックには1安打1四球。しかし3打席目は攻めて右飛。

ハンカチはこうした老練な投球が、これからの生きる道になるのだろう。見ごたえのある投手戦だった。