すでに兆しはあったが、もはやそれだけではなくなった。元イタリア監督のマルチェッロ・リッピ氏は、もはや広州恒大の新指揮官と言うことができるだろう。中国スーパーリーグで最もリッチなクラブだ。

広州恒大とのコンタクトは、すでに以前から知られていたことだ。だが、リッピ氏はこれまで常に否定してきた。しかし、今回は違う。リッピ氏はすでに中国入りしており、17日にも正式にスタッフと一緒に就任が発表される。スタッフを含めたその報酬は莫大だ。年間1000万ユーロ(約10億2000万円)だ。新たな冒険が、すぐに始まる。リッピ氏は20日のリーグ第11節からベンチに座るのだ。

王者である広州恒大は、第10節を終えた今季も勝ち点22で首位に立っている。だが、それだけでは十分ではなかった。李章洙(イ・ジャンス)監督の運命は、国際レベルのビッグネームを探していたオーナーによって、以前から決められていたのである。そして、委ねられたのがリッピ氏だ。これまで、同氏はウクライナやサウジアラビア、UAEからの誘いを断ってきた。だが、広州恒大のオファーには抗えなかったようだ。

広州恒大は八百長スキャンダルで降格した後に2010年に買収され、すぐに1部へ復帰して国内タイトルを獲得した。それは、とてつもない投資の功績でもあり、それがピッチ上での違いとなったのだ。例えば、3年間で2600万ユーロ(約26億7000万円)という額で、フルミネンセからアルゼンチン人のクエンカが加わっている。

中国スーパーリーグでプレーするトッププレーヤーは、クエンカだけではない。上海申花はFWニコラ・アネルカを獲得しており、チェルシーからはFWディディエ・ドログバもチャンピオンズリーグ終了後に加わるのではないかと言われている。

中国スーパーリーグのレベルは低いままだ。だが、その投資はますます選手たちを惹きつけている。そしてそれは、キャリアの終わりを迎えた選手たちに限ったことではない。