現在ミランでプレーするFWズラタン・イブラヒモビッチは、ユヴェントスがカルチョーポリでセリエBへ降格した後、インテルへ移籍した。そこで同選手は、グループが派閥に分かれていたのを目にしたそうだ。自伝の中でイブラヒモビッチは次のように話している。

「本当の挑戦は、あのちっちゃなグループ分けを壊すことだった。初日からオレは憎んでいたよ。オレの故郷ではトルコ人やソマリア人、ユーゴスラビア人、アラブ人が問題なく混在していたが、それだけじゃない。ユヴェントスでもアヤックスでも、はっきりと見てきたんだよ。とてもうまくやるチームというのは、すべて選手たちが結束しているんだよ」

「インテルでは逆だった。あっちの角にはブラジル人たちが、別の隅にはアルゼンチン人たちが、残りの選手たちは3つ目の端っこだ。ふざけているよ。それでオレは、この状況を終わらせることが、リーダーとしての最初の大きなテストだと考えたんだよ」

「オレは『なんだこれは? どうしてガキみたいにお前らだけで座っているんだ?』って言って回ったよ。見えないバリアがあるのは、あまりに明らかだった。だからオレは、(マッシモ・)モラッティ会長のところに行ったんだ」

「できるだけ明確にしようとした。インテルはずっと前から勝っていない。このまま進みたいのか? 選手たちがお互いに話そうとしないからというだけで、オレたちは敗者にならなければいけないのか、ってね。『もちろん違う』とモラッティは言ったよ。『だったら、このダひどい派閥は壊す必要がある。チームがまとまっていないと、勝つことはできない』」