レーガ・カルチョの仲裁機関は16日、サンプドリアFWアントニオ・カッサーノを2011年1月31日まで活動停止とし、13年までの契約期間中は報酬を半減させた上で、2月1日チームへ復帰させるとの裁決を下した。

サンプドリアは要求していた契約解除を得られなかったが、サラリー半額を手にすることはできた形だ。いずれにしても、カッサーノはサンプに残るということである。しかし、すぐに1月のマーケットへ出されることになるだろう。そして争奪戦のポールポジションにいるのがミランだ。

ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役とアリエド・ブライダGM(ゼネラルマネジャー)は16日夜、カッサーノの代理人であるジュゼッペ・ボッツォ氏とミラノ市内でディナーをともにした。マッシミリアーノ・アッレグリ監督もこれに合流し、カッサーノと14年までの契約を結ぶことで基本合意に至っている。

ミランはクリスマス休暇が明けた今月27日からカッサーノを加えたいと願っているようだ。ただし、2つの問題をクリアしなければいけない。サンプドリアの了承を得ることと、カッサーノの古巣レアル・マドリーが求める補償金問題を解決することだ。

ガッリアーニ代表取締役はディナーの前、カッサーノに対する処分が発表された直後に、「彼だけに賭けることはお勧めしない。ほかにも1月に移籍する可能性のある重要な選手たちがたくさんいるからだ。国外も含めてね」とコメント。「ベルルスコーニ(・オーナー)からは何もプレゼントの話はされなかった。カッサーノのことは放っておこう。彼はサンプの選手なんだ。カッサーノは重要なテクニックを持つ選手の一人だが、彼だけというわけじゃない」とつけ加えた。

一方、サンプのリッカルド・ガッローネ会長は「裁決を認めるよ。我々としてはそれなりに満足している。起きたことの深刻さを仲裁機関が認めたことは明らかだ。復帰の可能性を残したことについては、数日のうちにコメントすることにしよう」と話している。