プレミアリーグなのにイングランド人選手がいない試合
代表の今後に不安

12月30日に行われたプレミアリーグのポーツマス対アーセナル戦で、トップリーグの試合では初めて両チームのスタメンにイングランド人選手がいない事態となったが、これを受けてブラックバーンのサム・アラダイス監督がイングランド代表の今後を不安視する発言をした。

「代表チームの将来は非常に暗いね。プレミアリーグとサッカー協会は共同して、この状況への対応を考えるべきだ」とアラダイスは31日に話した。

FIFAのゼップ・ブラッター会長は、「6人プラス5人ルール」を提唱してきた。1チームが出場させることのできる外国人選手の数を制限するものだが、これはEU法に抵触するとして実現は難しい。

水曜日の試合ではアーセナルがポーツマスに4−1で勝利したが、両チームの先発の顔ぶれは15協会からの22人で、内訳はフランス人が7名、アルジェリア人2名、その他ボスニア、アイルランド、イスラエル、アイスランド、南アフリカ、スコットランド、ドイツ、スペイン、ベルギー、ウェールズ、カメルーン、クロアチア、ロシアが各1人ずつだった。控えの14選手のうちイングランド人選手は4人いたが、そのうち出場機会を得たのは2人で、いずれも最終盤に交代出場しただけだった。

思い返せばほぼ10年前の1999年12月26日、チェルシーはサウサンプトン戦に1人もイングランド人が先発せず、先発全員に外国人選手を起用した初めてのイングランドのクラブとなった。

サンダーランドのスティーヴ・ブルース監督もアラダイス監督と同様の懸念を示す。
「どういう理由にせよ、我々はかつてのように選手を育てることができていないんだ。監督としては、世界のどこからでも安くていい選手がいれば獲得しようとするものだ。もちろんイングランド人を中心としたチームがあればいいと思うよ。監督は誰でもそれを望んでいる。ただ、残念ながら質の高い選手が少ないんだ」