ハリー・レドナップのトッテナム監督就任で空席となっていたポーツマスの監督に、アシスタントコーチを務めていたトニー・アダムスが就任した。アーセナルで活躍した元イングランド代表キャプテンは、自身の監督就任について「光栄に思う」と語っている。

 現役引退後、ウィコム(現フットボールリーグ・リーグ2、実質4部相当)で監督を務め、2006年からはハリー・レドナップの下でコーチを務めていたアダムス。そして、ベテラン監督の下で指導者としての経験を積んでいた元イングランド代表は、レドナップのトッテナム監督就任に伴い、監督昇進が決定した。

 今回の監督就任について、アダムスは「リスクはある」と語りながらも、「このポストを他の監督に奪われたくなかった」と喜びを語っている。

「(監督就任は)とても光栄だよ。断わるなんて考えもしなかったよ。本当にワクワクしている。クリスマス・プレゼントをもらったみたいだ。確かにリスクはある。レドナップ監督の後を継ぐのは大変だからね。でも、素晴らしい選手が揃っている。彼らの中には、私が連れてきた選手もいる。だから、他の監督にこのポストを奪われたくなかったんだ」

 さらに、アーセナル時代の恩師、アーセン・ベンゲル監督に、監督就任について相談したというアダムス。その時の会話について、「アーセンにオファーの話をしたら、『地獄へようこそ』と言われたよ。だから、『ビビってるのかい?』と言っておいたよ」と語っている。

 そのベンゲルにも、「監督を始めるにはちょうどいい時期だ。彼はこの仕事を始める準備が出来ていると思う」と太鼓判を押されたアダムス。アーセナル時代には、そのキャプテンシーでクラブに数多くのタイトルをもたらした42歳は、監督としてどのようなキャリアを送ることになるのだろうか。