イタリアのスカイチャンネルが、ユベントスのディディエ・デシャン監督の辞任を報じ、イタリアやフランスのメディアが26日、大々的に取り上げている。スカイチャンネルの情報によると、デシャン監督は25日夜に辞表を提出し、クラブ側は口頭でそれを承諾したという。正式な発表はまだ一切行なわれていない。

 ユベントスを1シーズンでセリエA復帰に導いたデシャン監督だが、報道では、辞任の原因はクラブのスポーツ・ディレクターであるアレッシオ・セッコ氏との対立にあるとされる。デシャン監督は自分の意見が十分に聞き入れられていないと不満を抱いていたと報じられている。

 マントバ戦を翌日に控えた25日には、デシャン監督が「自分の今後は来週決定される。ブランGMに会った。すべてはうまくいった。GMとはほとんどあらゆることを話したが、その細部には触れたくない。自分としては、ユーベを去る気持ちはまったくない。就任して以来、自分の目標はセリエAのチームを指揮することだった。私はユーベと契約を結んでおり、ほかのクラブと接触したり、接触を受けたりすることは一切、自分に禁じてきた」と語ったばかりで、フランスのメディアは辞任の報を「劇的な展開」と伝えている。

 もし辞任が事実となれば、リヨンのウリエ監督が正式に辞意を表明したタイミングであるだけに、これまで何度か噂されてきたデシャン監督のリヨン入りが現実味を帯びることになる。

 一方、ユベントス監督の後任については、早くもさまざまな憶測が流れている。スペインのメディアは、カペッロ前監督(現レアル・マドリー)の復帰を予想し、イタリアのメディアは、マルチェロ・リッピ前イタリア代表監督、ジャンルカ・ビアリ、デリオ・ロッシ現ラツィオ監督といった元ユベントス組に加え、デシャン監督の前にユベントスが獲得を試みたと言われるワルテル・ノベリーノ現サンプドリア監督の名を候補に挙げている。