3点本塁打を放った京都フローラ・みなみ【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】

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柳が力投もプロの前に1-9で敗戦「レベルの差を感じた」

 第8回女子野球ジャパンカップは29日、大会3日目を迎えた。準決勝第1試合では、日本大学国際関係学部(大学2位)が京都フローラ(プロ1位)に挑んだものの、1-9で敗れて決勝進出はならなかった。

 日大国際関係学部は前の試合で、高校NO1投手・坂原愛海を擁する京都両洋高校を破り初の準決勝進出。対するフローラは、前の試合で17安打11得点の猛攻を見せて履正社高にプロとしての実力を大いに見せつけた。上位から下位まで点を奪える得点力は女子野球界最強打線と言って良いだろう。

 日大国際関係学部の先発は、前の試合好投したエースの柳理菜。フローラは今大会初先発の長身右腕古谷恵菜。試合は初回からフローラ打線が柳に襲いかかる。四球とヒットで1死一、三塁のチャンスを作り、打席には4番・岩谷美里。センターへの犠牲フライで1点を先取し、岩谷は「ランナー三塁での最低限の仕事ができた。大きい当たりなどは特に意識せず、自分の仕事ができた」と振り返った。

 さらに後続も繋がり2死満塁とすると、今大会絶好調の7番・泉由希菜がレフト線タイムリーツーベースで2点を追加。初回に3点を先制した。

 対する日大国際関係学部はその裏、ヒットと犠打で1死二塁とし、3番のキャプテン・英(はなぶさ)菜々子の打球が一塁ベースに当たるヒットに。二塁走者が生還。フローラの先発古谷の立ち上がりを攻めて1点を返した。

 しかし、その裏にフローラに1点を追加されリードを再び広げられる。そして、5、6回と得点を許し1-6。とどめは7回、フローラみなみにレフトへスリーランホームランを浴び、試合を決定づけられた。日大国際関係学部は初回以降得点できず力尽き、3試合連続の2桁安打の京都フローラが決勝進出を決めた。

 敗れた日大国際関係学部の柳は「女子プロ野球選手と対戦することが念願だったが、全く通用しなかった。レベルの差を感じた。調子が悪い中でも試合中に修正できるようになりたい。変化球がうまく決まった場面もあった。ストレートとともに質をあげたい」と146球の熱投を振り返り、自身の課題と向き合った。

 ただ、打たれてもマウンドに立ち続けた彼女の姿は、チームのエースとして堂々たるものだった。(Full-Count編集部)