小田急電鉄は、9月16日より社員向けの福利厚生制度の一つとして、Kids Publicが展開する遠隔医療相談サービス「小児科オンライン」を導入した。

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 「小児科オンライン」は、スマートフォンで小児科医に直接相談ができる遠隔医療相談サービスのこと。相談員となる小児科医はKids Publicの持つ小児科医のネットワークを利用する。利用者はLINEやSkypeなどのスマートフォンアプリを使用して、テレビ電話やチャットなどを駆使し小児科医に医療相談ができるのだが、福利厚生制度として同サービスを導入するのは鉄道業界では初めて。

 この「小児科オンライン」、利用のしかたも分かりやすくシンプルだ。平日18時から22時の間、小児科専門医にリアルタイムで医療相談を行うことができるというもの。あくまでも医療相談であって医療行為にはあたらないため診断や処方はできないが、専門知識をもとに、救急外来に行くべきか、翌朝まで待った方がいいのか、保育園に登園することは問題ないのかなどの判断に役立つアドバイスを得ることができる。なにより、子どもの症状や体調について具体的なアドバイスをオンタイムで受けられるのが最大の特長だ。

 同サービスは個人契約の場合、月額料金3,980円(税抜、利用制限なし)だが、同社では福利厚生制度のため社員が無料で利用できる。

 これまで同社では「多様な人材が活躍できる組織づくり」を目標に、労働環境の整備に積極的に取り組んできた。仕事と子育ての両立のための取組みとしては、シフト勤務制度や、在宅勤務制度、男性の育休取得を推進など、働き方を模索することが多かったが、今回の取り組みは「安心・健康・心豊かに」働き続けるため、働く環境の整備のひとつとも言えるだろう。

 社員が育児をしながら、安心・健康・心豊かに働き続けるために、労働環境を整備する。すなわちそれは企業の競争力の強化につながり、大きな成長戦略につながることだろう。