「名水うどん野々傘」。こちらで味わえる、行列必至のうどんは……

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ニセコ連峰の主峰アンヌプリの麓に、双子のさくらんぼの木があるのをご存じですか? 知る人ぞ知る隠れた名所なんですが、畑の中に立つ2本の木と、その後ろに見える端正な姿の羊蹄山が、まるで1枚の絵のような素晴らしさなんです。今回は、そんなさくらんぼの木を見に行きがてら、あちこちに立ち寄る「羊蹄山一周ドライブ」をご紹介しましょう!

【写真を見る】「名水うどん野々傘」/ちく玉天ぶっかけ(冷たいうどん)

■ 週末は行列必至の大人気うどん店「名水うどん野々傘(ののさん)」

中山峠を下り、喜茂別市街から国道276号を京極へ向かうと、国道沿いの右手に「名水うどん野々傘」が見えてきます。古民家風の風情ある店構えで、周囲には何もないので迷うことはないでしょう。週末には駐車場から車があふれることもある人気店で、店の正面には蝦夷富士の名に恥じない堂々とした姿の羊蹄山が望めます。

最大の特徴ともいえるつるつるの麺は、道産小麦100%のオリジナルうどん粉に羊蹄山の天然水を加え、すべて手打ちしています。ダシはカツオや昆布からじっくり煮出しており、こだわりの風味が多くのファンをつかんでいます。正午を過ぎると混み合うので、開店直後の11時くらいを目指して向かうといいでしょう。

おすすめは、店主が修行した大阪の有名店がルーツという「ちく玉天ぶっかけ(冷たいうどん)」(850円)。サクサクのちくわの天ぷらがV字型に2本のった定番メニューで、コシのある麺の歯ごたえ、つるつるののどごしが堪能できる一品です。

もう一品は、圧倒的ボリューム感の「クールなダイナマイト・ダンディ」(1000円)。イカゲソ天、納豆、オクラ、長イモ、温泉卵がドカドカとのり、うどんながらもばっちりスタミナがつきそうなスペシャルメニューです。温かいバージョンの「ダイナマイト・ダンディ」(1000円)もありますよ!

■住所:京極町更進466-5 ■電話:0136・42・2381 ■時間:昼営業は平日11:00〜14:30(LO)、土日祝日11:00〜15:00(LO)/夜営業は金土日の17:30〜19:30(LO)※営業時間は変動あり ■休み:月曜(祝日の場合は営業)

■ ニセコを代表する景観「双子のさくらんぼ」を見に行く!

京極から時計と逆回りに羊蹄山の裾野を走り、ニセコ町の「双子のさくらんぼの木」へ向かいます。場所が少々わかりづらいのですが、ニセコ市街から道道66号を昆布温泉へ向かい、途中、倶知安方面への道道343号に入って「約2キロ先に現れる最初の右直角カーブを左」と覚えておいてください。道道から分かれてから最後の100メートルくらいは、畑の脇を走る砂利道です。現地には小さな駐車スペースがあり、畑の向こうに2本のサクランボの木が寄り添うように立っています。その向こうには端正な姿の羊蹄山が。実に絵になるスポットで、角度を変えてあちこちから撮影したくなりますが、畑に入るのは厳禁です。マナーを守って、この美しい風景がいつまでも見られるようにしたいものですね。

■住所:ニセコ町字曽我 ■電話:0136・43・2051(ニセコリゾート観光協会)

■ ニセコ駅前でおいしいパンと温泉を「マイトリエ」/「ニセコ駅前温泉 綺羅乃湯(きらのゆ)」

「ニセコ駅前温泉 綺羅乃湯」の建物内に併設されている「手作りパンとケーキのお店 マイトリエ」。正面口から入ると右手が温泉の受付、左手が吹き抜けのコミュニティホールになっており、「マイトリエ」はそのホールの一角にあります。販売されているのは道産素材を中心に作られた「安心でおいしい」パンやケーキ。羊蹄山の湧水を使った挽きたてのコーヒーもあるので、合わせて味わってみてください。

道産小麦を使ったパンを多数販売しています。写真右上は「クルミパン」(180円)。ふわりとした生地にクルミが練り込まれ、ソフトで香ばしい口あたりが絶品です。写真左下は定番の「クロワッサン」(160円)。生地はサクサクながら中は意外にもっちりしており食べ応え十分。バターの香りも食欲をそそります。

「マイトリエ」でパンを楽しむ前後に「綺羅乃湯」への入浴もぜひおすすめです。全体がモダンな作りで、駅前なのにどこかリゾートチック。広々とした内湯のほか、半屋外タイプの露天風呂も完備しており、ゆったりくつろぐことができます。

■住所:ニセコ町中央通33 ■電話:0136・44・1100 ■時間:10:00〜19:00※売り切れ次第閉店(綺羅乃湯の日帰り入浴は10:00〜21:00最終受付) ■休み:水曜、第2・4火曜(綺羅乃湯は第2・4水曜※祝日の場合は翌日) ■料金:日帰り入浴大人500円

■ ヤギにも会える羊蹄山麓の雑貨カフェ「fucca(フッカ)」

雑貨カフェ「fucca」があるのは、ニセコ町と真狩村を結ぶ道道66号沿い。「羊蹄山の湧水」にも近く、いかにも手作り風の建物と、路肩で草を食む真っ白なヤギさんが目印です。古い農家を改装したという母屋はノスタルジックで昭和の雰囲気満点。時間を忘れ、ゆったりとした気分に浸ることができます。

カフェスペースの隣室では、店主が選んだセンスあふれる雑貨も販売されているので、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。

カフェスペースでは、コーヒー、紅茶、ココア(各350円。ホットorアイス)などのドリンク類のほか、ピザ(ハーフサイズ800円〜)やソフトクリーム(300円)も味わえます。写真の「イチゴパフェ(チョコソース)」は500円。イチゴのほかにバナナパフェ(500円)もあり、ソースはチョコとキャラメルから選べますよ。

客がいてもいなくても、マイペースで草を食べ続ける白ヤギさん。ヤギのほかにもワンコやサラブレッドなどがいて、お茶を飲みがてら動物たちとのんびり触れあうこともできます。

■住所:真狩村富里104-6 ■電話:0136・55・8124 ■時間:11:00〜17:00(LO) ■休み:不定休

羊蹄山一周ドライブ、いかがでしたか。立ち寄りスポットのチェックはもちろんですが、移動中に刻々と変わる羊蹄山の姿も忘れずに。ほぼ左右対称の富士山型になったり、頂上部分がちょっと平らになったり、右肩だけがややゆるやかになったり……。いろいろな形の羊蹄山を、立ち寄りスポットとともに楽しんでみてくださいね!

【北海道ウォーカー編集部】