「ふるさと納税」で地方はさほど潤わない…寄付額の43%が返礼品代に

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ふるさと納税の在り方に疑問の声が上がっている。

寄付額の4割超が返礼品代に

共同通信は6日、全国の自治体の72%が「ふるさと納税」の返礼品について、返礼品価格の上限額設定などの是正が必要だと考えているという調査結果を発表した。

自治体間の競争が激化して返礼品代が寄付額の43%を占め、独自の政策に使えるお金がさほど増えていない実態が判明したという。

「都市と地方の税正格差の縮小」が目的

ふるさと納税は大都市圏と地方の税正格差を埋める目的で2008年5月にスタートした制度。

寄付金のうち自己負担額の2000円を除いた金額が税控除の対象になるのに加え、寄付した自治体から返礼品をもらうことができるお得な制度で、利用者が年々増加。

「総務省」資料

ふるさと納税は地方の貴重な財源となっており、82%の自治体が「ふるさと納税を評価する」と答えている。

「返礼品競争」が激化

しかし反面、ふるさと納税を獲得しようと豪華な返礼品を用意する自治体が増え、自治体同士の競争が激化。

返礼品台が寄付額の43%を占め、さらに送料やポータルサイトへの支払いなどもかかるために、政策に使えるお金はさほど増えていないのが実状だとか。

豪華な返礼品が転売されるケースも相次ぎ、総務省は昨年、換金性の高いプリペイドカードや寄付額に対して返礼割合の高い返礼品を送らないように全地方団体に通知した。

横浜市「ふるさと納税」で48億円の赤字

また、ふるさと納税で黒字になる自治体がある一方で、受け取った寄付額よりも寄付した住民の控除額が多く赤字になる自治体が現れるなど、自治体間の格差も拡大。

神奈川県横浜市ではふるさと納税による減収額が年々大きくなっており、2017年度は約48億円になる見通し。

保育所35園の新設、保育室17園の認可移行支援、市長選の投開票を合わせた額に相当する額がふるさと納税で減収するという。

ネット上には賛否両論の声

ふるさと納税の在り方に見直しが必要だと考えている自治体が7割にのぼるという調査結果を受けて、ネット上には反響が続々。

「無名な農産物・海産物をブランド化して広める役割も大きい」「自治体で差が発生するのは当然」とふるさと納税を擁護する声もあるが。

一方で、「やりすぎ」「単なる節税付のお得な国営通販」「見直しが必要」という意見も。

賛否両論、さまざまな反響がよせられている。