パイレーツの姜正浩【写真:Getty Images】

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世界の複数メディアが報じる、球団やMLBからは罰金や出場停止処分の可能性も…

 来春のWBCに出場する韓国代表の主砲・姜正浩内野手が、2日に韓国のソウルで飲酒運転の末に交通事故を起こして逮捕された。パイレーツでプレーする強打者の“不祥事”を韓国メディアだけでなく、米複数メディアや英一般紙「ガーディアン」も報じるなど、波紋が広がっている。

 韓国紙「中央日報」(電子版)によると、姜正浩は2日午前に車を運転中、ガードレールに激突。そのまま現場を離れた。その後、同乗していた知人が運転していたと主張。しかし、警察がブラックボックスを調査した結果、姜正浩が運転していたことが判明し、事情聴取で事実を認めたと同紙は伝えている。体内からは基準値(0.05パーセント以下)を上回る血中アルコール濃度0.084パーセントが検出された。事故による怪我人はいなかったという。

 姜正浩は韓国ネクセン時代、ショートを守りながら通算902試合出場で打率.298、139本塁打、545打点をマーク。14年には打率.356、40本塁打、117打点と驚異的な成績をマークし、“韓国のAロッド”と呼ばれてポスティングシステム(入札制度)でパイレーツに加入した。

 メジャー移籍後も打力を見せ、1年目は126試合出場で打率.287、15本塁打、58打点をマーク。シーズン終盤に守備で激しいスライディングを受け、左脚脛骨骨折と靭帯断裂という重傷を負って離脱した。だが、2年目の今季は5月に戦列に復帰し、103試合出場で打率.255ながら、昨年を上回る21本塁打、62打点。パワーを見せつけていた。また、遊撃と三塁の守備も及第点と評価されている。

本人は声明発表「事故の瞬間にパニックに」「刑罰を受け入れる」

 来春のWBCの韓国代表メンバーにも選出されており、悲願の世界一へ向けて主砲としての期待がかかる姜正浩。しかし、飲酒運転は罰金もしくは最大禁固3年の刑に処せられると各メディアは伝えている。米NBCスポーツは、パイレーツやMLBから罰金や来シーズンの出場停止処分が課される可能性もあると指摘。そうなれば、WBC出場への影響が出てくる可能性もある。

 今年6月にも遠征先のシカゴで性的暴行を犯したと訴えられ、警察の調査を受けていた姜正浩。立て続けに問題を起こし、今回は知人に責任を転嫁した事実もあるため、中央日報は「非難は避けられない」と指摘している。

 NBCスポーツによると、姜正浩は「私は失望させてしまった全ての人に謝罪したい。今日、お酒を飲んだ後に運転し、取り返しのつかないミスを犯しました。私は事故の瞬間にパニックになり、決してやってはいけないことをしました。深く事件を後悔しています。私は自分の罪にふさわしいと思われる刑罰を受け入れます」と声明を発表したという。

 今後の動きに注目が集まるところだ。