年に2回しか撮影する機会がないという「月が地球に写り込む」貴重な写真をNASAが公開しました。この写真を撮影したのは、2015年2月11日にスペースXのFalcon 9で打ち上げられた人工衛星ディープ・スペース・クライメイト・オブザーバトリー(DSCOVR)」です。

NASA Camera Catches Moon 'Photobombing' Earth | NASA

http://www.nasa.gov/feature/goddard/2016/nasa-camera-shows-moon-crossing-face-of-earth-for-2nd-time-in-a-year

太陽フレアやプロトン現象など、太陽表面の変化を観測するためにアメリカ海洋大気庁(NOAA)が打ち上げた人工衛星がDSCOVRです。DSCOVRが「月が地球に写り込む」瞬間を捉えたのはこれが2度目で、DSCOVRプロジェクトに参加するNASAの科学者アダム・ザボ氏も「月がDSCOVRと地球の間を動く瞬間を捉えたのはこれが2度目です」と語っています。さらに、「DSCOVRプロジェクトではこの出来事を2016年7月5日に観測しました。撮影時の間隔と解像度は1度目の写り込みを撮影したときと同じです」とザボ氏。

NASAが捉えた2度目の「月が地球に写り込む」瞬間は以下のムービーで見られます。

NASA Camera Catches Moon 'Photobombing' Earth - YouTube

「月が地球に写り込む」瞬間が撮影されたのは、アメリカ東部夏時間の2016年7月4日23時50分から同年7月5日の3時18分にかけて。地球のてっぺんに北極が位置しており、月はインド洋から太平洋を移動するように写り込んでいます。



DSCOVRはラグランジュ第1点と呼ばれる位置に浮かぶ人工衛星で、地球からの距離は約100万マイル(約160万キロメートル)も離れています。このDSCOVRの軌道と月の軌道は年に4回交差するそうですが、DSCOVRと地球の間を月が通るのは、年に1度か2度しかないそうで、その瞬間に「月が地球に写り込む」瞬間が撮影できるそうです。なお、この写真を撮影したのはDSCOVRに搭載されたNASAの地球多色画像カメラ(EPIC)です。EPICは4メガピクセルのCCDカメラと、地球と通信を行うための望遠鏡が合わさった装置です。

なお、DSCOVRが最初に「月が地球に写り込む」瞬間を撮影したのは2015年7月16日で、その際の様子は以下のムービーで見られます。

EPIC View of Moon Transiting the Earth - YouTube

EPICが撮影する地球の映像は、以下のページからいつでも確認できます。今回観測された「月が地球に写り込む」瞬間は、以下のページで日付を「2016年7月5日」に設定すれば見ることができます。

DSCOVR::EPIC::Earth Polychromatic Camera