ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」出演 宮崎秋人&荒木宏文インタビュー「秋人らしくいれば、必ずナツになる!」
真島ヒロ氏の『FAIRY TAIL』(講談社「週刊少年マガジン」連載)が初の舞台化! 日本にとどまらず海外からも熱い視線が注がれている本作の主人公、ナツ・ドラグニルに抜擢されたのは、若手俳優の宮崎秋人。舞台Dステ17th『夕陽伝』での好演も記憶に新しいが、初座長を務めることにプレッシャーを感じているという。そんな宮崎と、俳優集団D-BOYSの先輩でもある、ジェラール・フェルナンデス役の荒木宏文との対談インタビューが実現。お互いの印象から、座長を演じるうえでの心構え、プライベートな時間の過ごし方まで、先輩×後輩の本音トークをお届けします。

撮影/後藤倫人 取材・文/花村扶美 ヘアメイク/小林純子 

ずっと憧れていた魔法の世界へ



――ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」への出演が決まったとき、どう思われましたか?

宮崎 “あの有名な作品に出られるの!?”って、素直に驚きました。マンガ原作の舞台がいろいろあるなかで、スポーツものは想像できたんですけど、まさか『FAIRY TAIL』が!っていう感じでした。だって、なんと言っても「魔法」ですからね(笑)。



――『FAIRY TAIL』は、魔導士ギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」に所属する魔導士、ナツの冒険を描くバトルファンタジーですね。

宮崎 魔法への憧れは小さいころからあるので、『FAIRY TAIL』の世界に自分が入っていけるのがうれしいし、やりがいを感じます。役者という職業じゃないと、こういう非現実的な世界を生きられないですからね。
荒木 どんな舞台演出になるのか、楽しみだよね。
宮崎 はい。そしてどんな演出になっても、それに負けない熱量は持ってやっていきたいです! 

――荒木さんが演じるのは、『FAIRY TAIL』の数あるキャラクターの中でも人気の高い、ジェラールですね。



荒木 実は役が決まる前に、脚本・演出の児玉(明子)さんとお会いしたんです。あれが面接だったのかもしれないんですけど(笑)。

――児玉さんと何を話されたんですか?

荒木 そのときに「舞台化したら、ストーリー性をしっかり伝えられるキーパーソンとして、僕がジェラールをやるべきだと思う」って伝えたんですよ。

――おおっ、荒木さんのその思いが伝わったんでしょうね。

荒木 今思えば、かなりのビッグマウスでしたね(笑)。決まったときは、やっぱりうれしかったんですけど、それと同時に、児玉さんに言ったことがウソにならないように、しっかり応えなきゃというプレッシャーも感じました。

仲間を大事にする思いは、男として譲れない



――自分が演じる役柄の印象についてはいかがですか?

宮崎 ナツはとにかく前向きで、周りの人たちを巻き込みながらも、前に突き進んでいけるパワーの持ち主。主人公らしい主人公だなって思います。その場の空気を完全に支配できる力がないと、ほかのキャラクターたちの気持ちを奮い立たせることもできないだろうし、エネルギーがいることだけど、ナツの力も借りて演じていけたらと思いますね。
荒木 ジェラールはナツとは対照的で、すごくクールだし、ミステリアスな印象がありますね。僕とジェラールは、似てないと思いますけど(笑)。

――実際の荒木さんとは、真逆の性格…?

荒木 そうですね。でも…たぶん、今まで僕が演じてきた役を知っているファンの方は、ジェラールの役は僕と重ね合わせやすいのかもしれない。

――なるほど。宮崎さんはナツとの共通点、何か思いつきますか?

宮崎 似てるというか、仲間が困っていると、自分のことのようにクビを突っ込んで助けに行くところに憧れます。仲間を大切にする思いは男として譲れないと思っているし、自分もそうありたいんですけど、生半可な気持ちじゃ仲間を守ることってできないと思うから。
荒木 ナツって、すごく仲間思いだもんね。
宮崎 あ、あと、ナツほどじゃないですけど、乗り物酔いをするところも似ているかもしれない(笑)。食べたら力が湧いてくるのも一緒。しっかりごはんを食べて、体力つけて頑張ります!



――ちなみに、お互いの役柄を見て客観的にどう思いますか?

荒木 秋人のナツはピッタリだと思う。頑固だったり、まっすぐ過ぎるほどまっすぐだったりするところも似てるなって。
宮崎 ありがとうございます!(笑)
荒木 ナツは明るいキャラだけど、秋人に関しては明るいイメージを持ったことがなかったので、そこはどうなるのかな?って個人的に楽しみにしてます(笑)。
宮崎 えっ、えーっ! でも、たしかにそうですね…。

――ナツみたいにポジティブな性格ではない…?

宮崎 楽観的な性格ではあるんですけど、根っこの部分はネガティブな人間なので(笑)。
荒木 でも、殻に閉じこもっちゃうほど暗い人間でもないじゃない?(笑) 芯の部分に熱いものをしっかり持っているという意味では、秋人はナツとリンクするキャラクターだと思ってるよ。秋人は、秋人らしくいればいいんじゃないかな。
宮崎 その言葉をいただいて、勇気が湧いてきました(笑)。

――では宮崎さんから見て、荒木さん演じるジェラールはどうでしょう? 本音が見えにくい、難しい役どころですが…

宮崎 さっき荒木さんも言ってたけど、ジェラールと荒木さんの共通点を見つけ出すのって、すごく難しいと思います(笑)。ただ、奥底が見えないところは、共通してるのかなって。

――荒木さんも、ミステリアスなところがある?

宮崎 はい。ヘンな意味じゃなくて、謎が多いというか。笑顔の裏に何が隠れてるんだろう?って思うことが、たまにあるので(笑)。
荒木 アハハハ。周りからそういうふうに思われてるんだろうなって、思い当たる節は確かにありますね(笑)。