日本財政はもはや危機的状態にある。平成23年度予算編成は、国債費を除く歳出を71兆円以下、財政赤字(国債発行)を44兆円以下に抑制する方針で進められた。だが、一般会計の歳入のうち、財政赤字(44兆円)が税収(41兆円)を上回るという異常事態が2年連続で続いている。戦争混乱期の昭和21年度に財政赤字が税収を上回ったことはあるが、戦後において、当初予算で財政赤字が税収を上回ったのは平成22年度予算が初めてであった。