2022年2月、ロシア軍はウクライナ・キーウ近郊のアントノフ国際空港を急襲占領した。しかし、空挺部隊は地上軍の救援を受けられず潰滅した。現代史家の大木毅さんは「生煮えの状態で強行され、失敗に終わった空挺作戦の例は戦史に少なくない。世界の軍事筋を驚かせたドイツ軍のクレタ島作戦も、同じような結末だった」という。大木さんの新著『勝敗の構造 第二次大戦を決した用兵思想の激突』(祥伝社)から、両軍の共通点を紹介す