低めの際どいコースに白球が吸い込まれていく。決して失投ではない。黄緑の"燕パワーユニホーム"がはち切れそうなほど恵まれた体のバッターは、体の軸がブレることなくバットを振りきる。打球は、秋の寒空を切り裂いてレフトスタンドに着弾した。「一番の持ち味なんで、ホームランを打ちたいと思っていました」元ヤクルトの中山翔太は充実した表情で振り返った。トライアウトでホームランを放った元ヤクルトの中山翔太 photo b