「私は大学の先生や研究者ではないので、膨大な本や論文を読んできた訳ではないが、代わりに本当にいろんな仕事をしてきた」と振り返るのは、連作短編集『私労働小説ザ・シット・ジョブ』(KADOKAWA)を刊行したブレイディみかこさん。「仕事をする中で強烈に感じたことや、出会った強烈な人、言われた言葉で刺さったことを、突出して覚えているんです」初の自伝的小説と銘打たれた本書では、主人公が英国渡航の費用を稼ぐため水