北朝鮮北部の両江道(リャンガンド)金亨稷(キムヒョンジク)郡は、2000メートル級の山と国境を流れる鴨緑江に囲まれ、郡全体の9割以上が山地を占める。主な産業は林業で、農耕に使える土地はわずか2.5%しかない。それでも道内でコメやトウモロコシが最も多く取れ、スイカやトマトの名産地として知られる。平野の広がる首都・平壌周辺や西海岸一帯と比べると、まさに奥地の中の奥地だが、さらなる奥地に追放される人々もいる。家