1980年代以前の北朝鮮では、全国的に職場を通じた配給が行われていた。日々の食料品や生活必需品は、非常に安い価格で手に入れることができ、政府に歯向かわずおとなしく暮らしている限りは、贅沢はできなくとも、食べるのに困るような状態ではなかった。そんな配給システムが崩壊してから30年ほど経った。今でもたまに配給が行われていることがあるせいか、北朝鮮の人々は、「もしかしたら何か良いものがもらえるのではないか」と