朝鮮人クラスメートは大ぴらに胸を張って朝鮮語をしゃべりはじめた。この人たちはこの日、大極旗をもって、解放のよろこびの旗行列に参加したそうである。帰宅の途中の光景は、強烈な印象となって残っている。敦岩町、黄金町通り、東大門付近、電車の中から見る街は、白一色にあふれていた。戦時中、白い衣服は、上空から見つかりやすいからと、一切禁じられていた人々が、この解放の日に備えていたかの如く、老人も少女も、男も女