「いじめ防止対策推進法」の成立から10年。文科省の調査(*)によると、2021年度のいじめの数は、小中学校、高校、特別支援学校をあわせて61万5351件で、同法の施行後、過去最多の認知件数となった。積極的にいじめを把握している傾向といえるが、一方で、学校側がなかなか認めないケースや、被害者・保護者との間でトラブルに発展するケースも少なくない。現場のいじめ対応は変わったのだろうか。(ライター・渋井哲也)●聞き取