北朝鮮では元々、コメは国から配給されるものであって、市場での売買は禁じられていた。しかし、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」を前後して配給システムが崩壊。コメが市場で扱われるようになった。市場の成長を嫌った故金正日総書記は、コメ販売禁止令のみならず、巨大化した市場の閉鎖命令を出すなど統制を強めた。その際たる動きが、2009年に行った貨幣改革(デノミネーション)だ。旧紙幣を銀行に預けさせ、新紙幣の引き出