上皇陛下は、皇太子時代に何度も静岡県の「岬」を訪ねていた。そこでなくてはならなかった、ある理由とは?『地形の思想史』(KADOKAWA)は、日本の地形が生む「空間」の特徴から歴史の背景をひもといた一冊。皇族、宗教、政治など7つのテーマで、カギとなる土地を巡っている。「第一景『岬』とファミリー」の主役は明仁上皇陛下。皇太子時代の1968〜78年に、静岡県浜名湖に面した半島、通称「プリンス岬」に計8回も訪れたのだ