小料理屋を営む藤原幸人のもとにかかってきた、一本の脅迫電話。それが惨劇の始まりだった。昭和の終わりに起きた「母の不審死」と「毒殺事件」の真相を明かすべく、故郷の新潟に向かう幸人とその家族たち。過去と現在の2つの物語が複雑に絡み合い、決して交わるはずのなかった運命が交錯する。そして、驚愕の真実が明かされていく――。道尾秀介さんの最新作『雷神』(新潮社刊)が話題を呼んでいる。道尾さん自身も会心の出来と