どんな仕事でも、一人前になるには時間がかかる。それまでの日々で経験する失敗や挫折をどう乗り越えていくかは、仕事を続けていくうえで大事な問題だろう。『孤独な子ドクター』(月村易人著、幻冬舎刊)は、少しでも早く一人前になるための、新人外科医の苦闘を描く青春小説だ。思っていたのと違う仕事、なかなか上達しない手術の腕前、そして院内での人間関係…。こうしたものに追い詰められた主人公は、ある決断を下す。今回は