長い旅の途中、駅で購入した弁当の紐をほどき、地元名産の品々に舌鼓を打つ。ボックス席から見える風景をつまみにビールを……などと考えていると、思わずよだれが出そうだ。かつて長時間停車する駅のホームには、首からお盆を下げ、味のある掛け声とともに駅弁を売りさばく売り子がいた。乗客が売り子から窓越しに駅弁を購入する「立ち売り」は、やがて鉄道の高速化とともに数を減らしていく。筆者自身は窓越しに駅弁を購入し