コーヒー本はいっぱいあれど、科学の視点でコーヒーを語る本は珍しい。科学の新書レーベルブルーバックスから出た『コーヒーの科学「おいしさ」はどこで生まれるのか』は、その珍しい一冊だ。著者は、がんに関する遺伝子学、微生物学が専門の旦部幸博。コーヒーに関する「百珈苑」というWEBサイトをはじめて、珈琲を科学的に調べはじめる。海外の学術論文を調べたり、自分たちで実験してみたりして二十余年。その成果がこの本な