船橋芝山vs船橋二和
サヨナラ打を放った金城（船橋芝山）
4月にしては気温が10℃前後と、まだ寒さが残る千葉県の船橋市民球場。第一試合は船橋芝山vs船橋二和。 船橋芝山が1点差ビハインドの9回二死からチャンスを作り、最後は4番・金城の中前安打で逆転サヨナラ勝利。6対5で船橋二和に勝利した試合を振り返る。
先制点を挙げたのは船橋二和。1回表、二死から、3番・柴山が安打で出塁。続く4番・今野がライト頭上を超える、三塁打を放ち1点を先制。さらに、二死三塁の場面で相手バッテリーのミスを誘い、三塁走者が生還。船橋二和が2点を先行した。
対する後攻の船橋芝山。1番・早津、2番・布澤が、船橋二和・先発左腕の山本大の制球を見極めて、連続四球でチャンスメイク。3番・町川が犠打で走者を進めて、一死二、三塁のところで、4番・金城の適時打で1点を返す。続く、5番・生井沢が三塁打を放ち、同点に追いついた。
2回裏に船橋芝山が1点追加し、3対2とリードして迎えた3回表、船橋二和の攻撃。1番・山本勝、2番・石井隆が連続安打でチャンスを作る。無死一、二塁。3番・柴山がレフトオーバーの、二塁打を放ち、4対3とすかさず逆転。
船橋芝山も7回裏に、1点を返し、同点で迎えた8回表。船橋二和の攻撃。一死から、1番・山本が、内野安打で出塁。すかさず、一塁走者の山本が盗塁を試みて成功。逆転したい船橋芝山にとって大事な場面を迎えた。2番・石井が一塁線に犠打を決めて、二死三塁。ここで迎えるは三番・柴山。「マークしていたんですけど、打たれました」船橋芝山・捕手の町川が語ったように、柴山はこの日、三本目となる安打を放ち、遂に逆転。5対4とした。
3安打を放った柴山（船橋二和）
9回表、船橋芝山は先発の真鍋に代えて、右腕・大高にスイッチ。「珍しくいい投球をしてくれました。流れを持ってきてくれましたね」と船橋芝山・本多監督も絶賛する投球で0点に抑えて、最終回を迎えた。
この回を抑えれば、勝利が決まる船橋二和は先発の山本を続投。回を追うごとに、良くなる投球を見れば妥当な判断だろう。迎えた9回裏、相手先発の丁寧な投球に翻弄されて、船橋芝山は二死走者なしまで、追い込められた。
だが、船橋芝山。ここから脅威の粘りを見せた。二死走者なし。ここで2番・布澤に代えて、代打・菊池が打席へ。しっかり見極めて、四球で出塁。二死一塁、ここで迎えるは3番・町川。「打ったのは真っ直ぐ、伸びてくれました」打った打球は中越え二塁打で、同点に追いつき5対5。さらに続くチャンスに、打席には4番・金城、「三打席目までバットが出なかった。修正しなければという気持ちでした。打球は詰まりましたが、最後は気持ちでした」金城がここで中前安打を放ち、二塁走者が生還。6対5、船橋芝山の逆転サヨナラ勝利が決まった。
1点ビハインドであろうが、最後まで諦めなかった船橋芝山。苦しい試合に勝利した、この経験は、次の試合にも必ず生きてくるであろう。
(文＝高校野球ドットコム編集部)
