NMB48アリーナツアー2/26 日本武道館 千秋楽リポート

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【AKB48グループLIVE速報】

●NMB48アリーナツアー 2015年2月26日 日本武道館 千秋楽

 大阪城ホールで2月3日からスタートした『NMB48 Arena Tour 2015〜遠くにいても〜』ツアーが、日本武道館で千秋楽を迎えた。長いようで短かったツアーだが、終わってみればあっという間だった。

 前日にも日本武道館で公演をしているのだが、千秋楽公演ではスタート前から今までのツアーとは違った独特の空気が流れていた。今回のスタート前の影アナは白間美瑠が担当。これまで何度も影アナをやっているが、いつもはグダグダでダメダメの影アナだったが、今回は「これ美瑠なの?」って思うくらい流暢な影アナをやってのけたので、本番のステージでは白間の活躍に期待が持てるような気がした。そんな白間だが、山本彩のソロ曲『抱きしめたいけど』を歌ったのだ。白間には力強く歌うイメージなどあまり無かったが、この曲では力の入ったパワフルな歌声を聞かせてくれて、別人のように思える白間が現れたのではないかと思うほど進化をしていた。立場は人を作るではないけど、白間は明らかにこのツアーを経験したことで、新しい何かを掴んだように見えた。

 アリーナツアーにフル参戦した柏木由紀も注目であり、AKB48にいる時と違う存在感が出て、兼任ではあるがAKB48色を感じさせない空間を作り上げ、NMB48のメンバーとしての存在感をしっかり出していった。今回は渡辺美優紀の『わるきー』をゆきりんバージョンの『わるりん』とパロって歌ったのだが、渡辺と同じ曲を歌っているにも関わらず、まったく違うゆきりんワールドを作り上げ、すべてのファンを引き込むステージを見せてくれた。柏木が加入したことで、NMB48に新たな風が吹き、劇的な進化を成し遂げたと言えるだろう。

 このように多くの見どころがあった千秋楽だが、すべてにおいて山田菜々の存在に尽きるコンサートだった。4月3日に卒業を控えていることで、山田のステージを観ることができるのは後わずか。この千秋楽は、劇場以外で観れる最後のステージになるかもしれない。その一瞬の大切さを山田自身が噛み締めながら挑んだコンサートなのは間違いない。オープニングでは、まず山田がソロで登場し、NMB48のオーディションの時に歌った中森明菜の『少女A』を披露した。大阪でも名古屋でも歌っているが、何度聞いても山田のNMB48での回想シーンを頭に描きながら聞き入ってしまった。

 スタートから最後まで山田は出ずっぱりで、どんな曲を歌ってもこれが最後なのではと思い一瞬一蹴の大切さを思い知らされてくれた。特に『小池』では、寄せ集めのメンバーではなく、一期生のみの構成で歌ってくれたことはファンにとって嬉しいことだった。さらに山田を送り出す演出は続き、アンコールでは『太宰治を読んだか?』でまさかのオリジナルメンバーである横山由依が登場した。このコンサートのために横山は、山田が卒業発表をした昨年の10月からこの日のスケジュールを空けるように調整をしていたという。これ以上にないサプライズである。

 横山の登場で喜んでいたが、さらに予想すらできないサプライズが発生したのだ。後1ヶ月ちょっとで卒業する山田に、卒業が決まった時に秋元康氏が山田に最初で最後となる楽曲を作ってくれたのだ。タイトルは『みんな、大好き』。この曲を歌うことは今後はあるかわからないが、初めてファンの前で歌った山田は、感極まって涙する一幕もあり、更なる感動を与えてくれた。山田は「すごく周りの人に恵まれていたと思います。私は普段から皆さんの愛を感じています。この歌の通りみんなのことが大好きです。NMB48に入ってみんなに出会えて良かったです。残りの1ヶ月はNMB48のために全力で頑張ります」と話してくれた。

 コンサートは山田のプレ卒業式みたいな感じだったが、まだまだ山田は突き進むことは間違いないので、ここからの山田の全力疾走にも注目である。4月3日の卒業は長いと取るか短いと取るかわからないが、この1ヶ月は山田から目を離すことはできないだろう。その卒業を目前にした4月1日には、何と大阪のIMPホールで、卒業直前イベントとして24時間耐久番組を放送することが決まった。どんな番組になるかわからないが、ここで山田のNMB48の集大成が見れると思うので、絶対に見逃してはならない。とにかく山田ワールドを最後まで見届けて、最高の形で送り出したいと思う。

Report by Bremen ohshima