男性が突如フランス人に!?

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 イギリスで自動車事故に遭い、生死をさまよった男性が、回復後に突然フランス語を話し始めたという奇妙な医療事例が発表され、話題となっている。イギリス人男性のロリー・カーティスは、豪雨の降りしきる高速道路でトラックと衝突。駆けつけた消防隊は40分をかけてどうにか彼を車から引きずり出し、すぐさまヘリコプターで病院へ搬送した。しかし検査の結果、カーティスは頭を強く損傷しており、頭部内出血していることが判明。その後6日間、カーティスは集中治療室で医師の懸命な処置を受け、奇跡的に一命を取り留めた。しかし回復後、カーティスの身に奇妙な事が起こる。カーティスはそれまでほとんど習ったこともないフランス語で喋り始めたのだ。

「自分でも信じられないことです。聞いたところでは、家族が面会にきた時、僕はアフリカ出身でフランス語を話す看護婦と、完璧なアクセントのフランス語で会話していたそうなんです。看護婦はてっきり僕の家族の誰かがフランス人だと思い込んで、家族にフランスのどこから来たかを尋ねたそうです」(ロリー・カーティス)

 カーティスの身に起きた異変はそれだけではない。彼は事故から目を覚ましたとき、自分の事をマシュー・マコノヒー(インターステラー主演等で知られる米俳優)だと思い込んでいたのである。

「完全にそう思い込んでいたので、事故後、はじめてトイレに行って鏡を見た時、相当なショックを受けました。僕の顔がマコノヒーでないからです。マコノヒーは俳優なので、僕は一体ここで何をやっているんだろう? と思ったんです。とにかくここを抜けだして早く撮影現場に戻らないと、と思っていました。事故の日から私の人生は完全に変わりました。私は事故を全く覚えていないので、脳が損傷したことも自分では分かりません。ただフランス語を喋れるようになったことを除けば」

 その後、どうにかカーティスはリハビリを終え、事故から2ヶ月後に帰宅した。しかし今も多くの後遺症をもち、現在は親戚の元で理容師として新たな人生を歩み始めている。一体なぜ彼がフランス語を喋れるようになったのかは、現在も医師らはわからないという。

(取材・文/)