世界一質素な富豪が送った驚きの生活とは?「生活費、月約5万円」

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8月に亡くなった故クラウス・ツァップ氏は、ドイツの引越業「Zapf Umzuge」の創業者。ただ、彼はCEOとしての存在のみならず、その驚きの質素な生活でも知られる人でした。「お金は人を不平等にするだけ」と述べる彼は、月に約5万円の生活費で暮らし、収入の殆どは慈善団体へ寄付。

そんな彼の思想や暮らしぶりとは?

彼の会社、Zapf Umzugeの特徴ある青と黄色のトラックは街中、ドイツ国内・外どこでも目立つ存在。でもそんな資本主義の成功を収める中も、彼はクロイツベルグにある会社の庭にレーニン像を置く程の社会主義者だったとか。

62歳で亡くなったツァップ氏が生前述べたことには、「世の中には金を持った馬鹿者が数多く居る。さらにもう一人は要らないだろう」とのこと。

若い頃、徴兵制を避けることができた数少ない場所であった西ベルリンに移った彼は、法律を学ぶために大学へ。ドイツのメディアによると、学生の頃に1960年代に活躍した社会主義派学生運動のリーダーと親交があり、左翼思想に傾倒したのだとか。

その後大学を中退した彼は1975年に会社を創業。中古の輸送用バンを買い、他のライバル業者に比べてはるかに安い金額でサービスを開始。なんと彼自身はバンを運転できなかったそうですが人を雇って補い(その後も生涯運転免許証を持っていませんでした)、急成長を遂げました。

そんな会社の成功の後にも、格安スーパーマーケットに通い、質素な服を着て小さいアパートに住む彼の暮らしは中産階級そのもの。

でも、ビジネスに対しては鋭い洞察力を持ち、ベルリンの壁崩壊後には、ボン(旧西ドイツ)からベルリン(旧東ドイツ)に首都が移るであるだろうことを予見し、ビジネスの創業・成功に導いたとのこと。

現在では14拠点で600人の従業員、年間6万人の顧客にサービスを提供しています。

心臓発作で亡くなった彼は生前、今年2月に行われたインタビューで「私の最後の引っ越しはエッピンゲンの墓場だろう」と述べていたそう。多くの人に富を分かち与えた異色の富豪、最後のお引越しもやはり質素に彼らしく行われたのでしょうか。

The Eccentric German Millionaire Who Lived on Less Than $500 a Month
http://www.odditycentral.com/news/the-eccentric-german-millionaire-who-lived-on-less-than-500-a-month.html