懐風館の立ち上がりを攻めて、東住吉が快勝し、スタンド沸く!

 第96回選手権大阪大会の南地区の2回戦、懐風館対東住吉の試合が、7月17日に住之江公園野球場でおこなわれた。

 懐風館の先発、岡田清司(3年)を東住吉が攻め立てる。5番の津吹大佑(3年)がホームランを放つ。これで、懐風館のエースの岡田や守備陣は本来の調子を出せなくなってしまう。逆に東住吉は攻撃の手を緩めずに、いきなり4点を手にして試合を有利に進める。2回にも1点を入れ、3回、4番の原田優(3年)の当たりは三遊間を抜き、続く津吹は左中間へのヒットを放ち1点を追加する。

 4回以降、東住吉の攻撃はトーンダウンする。懐風館のエース、岡田が丁寧に投げ分けて、野手も打球を巧くさばき、以降ゲームセットまで1安打と1失策のみで追加点を許さなかった。

 徐々に守備を立て直していった懐風館だが、打線はつながらない。5回裏、4番の西尾昴大(3年)が死球で一塁に出ると、5番の酒井大成(2年)は、すぐに送りバントを決める。6番の岡本清司(3年)の打球は、ピッチャーの前に転がるも、それが野戦となり、一死一、二塁となるも、後続が凡退してしまう。続く、6回も、二死から、2番宮本竜治(2年)がセーフティバントで出ると、3番の東條隼人(3年)がセンター前に落として、一、二塁。しかし、4番の西尾のバットからは快音は出なかった。8回、9番の福本英幸(3年)の打球はセカンドの手前でイレギュラーとなり、無死から走者を出すも、1番の吉山健太(3年)が凡退、2番の宮本が併殺となって万事休す。

 試合の後、懐風館の選手たちは、グラウンドの外で、応援にかけつけた父兄やOBに挨拶。主将の吉山は喉の奥から搾り出すように、感謝の言葉を述べた。吉山だけでなく、部員全員が「こんなはずじゃなかった」という思いを顔ににじませての挨拶だった。

 勝利した東住吉は21日に上宮太子と住之江公園野球場で対戦する。