Raspberry PiとSNESコンで作った携帯ゲーム機『PiGRRL』。ゲームボーイ風筐体は3Dプリント

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電子工作用パーツを販売するサイト Adafruit が、ゲームボーイ風の手作り携帯ゲーム機「PiGRRL」を公開しました。 3D プリントしたケースと Raspberry Pi 、SNESコントローラを使った製作の様子は続きのダイジェスト動画をどうぞ。
 

  


ゲームボーイといえば、今年で発売から25周年を迎えた往年の携帯ゲーム機。黄緑色の背景に解像度 160 x 144px、黒4階調の液晶画面は残像も酷いものでしたが、当時にカートリッジ式のゲームが持ち歩ける感動は大きく、全世界販売台数1億台を超えるヒット作となりました。その後は56色同時表示に対応したゲームボーイカラーや、32bit CPU を搭載し高性能化したゲームボーイアドバンスなどを経て、現在のニンテンドー3DS へとその血筋は受け継がれています。

さて、Adafruit が公開したのは、その初代ゲームボーイを模したゲーム機 PiGRRL の作り方。用意するものは Raspberry Pi のほかに、液晶パネルやリボンケーブル、バッテリー、充電ユニットなど。いずれも Adafruit で購入できるものばかりです。
 

筐体は簡単には入手できないので、3D プリンター用のモデルデータを用意し、無料で提供しています。身近に3Dプリンターがない人にとっては、データを送って出力を郵送してくれるサービスを使うなり、この筐体の入手が最大の難関かもしれません。

操作用のボタン類は、SNES(海外版スーパーファミコン)用のコントローラーから十字ボタンとA、Bボタンなどを流用します。さらに各ボタンの裏側にある接点パターンを配したプリント基板も、3つに切り離して使います。
 

 
ソフトウェアは、OSに Raspberry Pi 用の Linux と、その上で動作する NES (ファミコン)エミュレーター、およびアーケードゲームエミュレーターの MAME。同じく Adafruit が発売している自作のミニアーケードゲーム機 Cupcade 用のソフトを流用しているためか、せっかくゲームボーイ風の筐体なのにゲームボーイエミュレーターが入っていないのは残念なところです。腕に覚えのある人は、これも修行と思って自ら導入に挑戦してみるのもいいかもしれません。

作ったとして肝心のROMイメージをどうするかについては、合法的に入手したROMコレクションがある人はそれで遊ぶとして、エミュレータで動くゲームには権利者が複製と流通を認めているもの、自主製作ゲームのように合法的に配布されるものなど、権利関係がクリアなものも意外とあります。そちらで試してみるのも手です。