トヨタ自動車株式会社は、同社のテレマティクスサービス「G-BOOK」を一新した新テレマティクスサービス「T-Connect」を発表した。同社は同サービスに対応したナビゲーションシステム「T-Connectナビ」を今夏以降に発売する。

同サービスは、新開発の音声対話型「エージェント」と、カーナビゲーションにアプリを追加できる「Apps」、従来のG-BOOKで提供していた、安心安全サービスや情報サービスをまとめた「オンラインケア」の3つで構成される。

「エージェント」は、口頭でナビの目的地設定やニュース情報の検索、車両の取扱いに関する問合わせが可能な「音声対話サービス」、走行履歴情報のビッグデータから車の行き先を予測して、ルート上の事故や渋滞、天候、情報などを先読みして案内する「先読み情報サービス」を提供する。同サービスの音声対話システムは有人オペレーターを自動化したロボットオペレーターサービスで、「○○道路沿いの蕎麦屋に行きたい」といった高度な目的地検索にも対応する。用件がうまく伝わらない場合は、有人オペレーターに用件が転送される。

「Apps」は、走行データや車両データと連動するアプリを、T-Connectナビにダウンロードして利用できるサービス。「T-Connectアプリストア」には、ドライブアシスト(運転支援)、インフォテイメント(情報&娯楽)、コミュニケーション(交流)、ライフサポート(暮し)などさまざまなアプリが用意される。また、オープンな開発環境「TOVA(Toyota Open Vehicle Architecture)」も用意されており、アプリ開発希望者にはSDKが提供される。開発したアプリは、トヨタの認証を経てT-Connectアプリストアから一般ユーザーへ提供することが可能で、有償アプリ向けの課金システムも適用できる。

「オンラインケア」では、緊急通報サービスや渋滞回避ルート案内、地図データ更新などのサービスを提供する。プローブ交通情報サービスでは、2014年秋より、従来の収集データに加えて、全国を縦走するトヨタの物流車両の走行データをリアルタイムに反映させることにより、更なる情報密度の拡充が図られる。

T-ConnectナビにはWi-Fiリンク機能が標準装備されており、スマートフォンや「au Wi-Fiスポット」を介してトヨタスマートセンターに接続して各種サービスを享受できる。また、従来の車載通信機DCMもオプションで装着できる。

エージェントやオンラインケアのサービスは、顧客のスマートフォンにインストールした「T-Connectスマホアプリ」からでも利用できる。また、T-ConnectナビとT-Connectスマホアプリを併用することで、マイカーの燃費、走行距離、目的地などの走行履歴データなどをスマホで管理できる「マイカーログ」や、駐車場で車を降りた後でも最終目的地まで経路案内する「ラストワンマイル」などのサービスを利用できる。


T-Connectの基本構成

発表資料
URL:http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/3202079/
2014/06/19